１年単位の変形労働時間制　条例制定反対を表明　道高教組・道教組が道教委に

（関係団体 2020-07-30付）

　道高教組（尾張聡中央執行委員長）と道教組（川村安浩執行委員長）は１７日、道教委に対して「１年単位の変形労働時間制」を導入するための条例制定に関する要請書を提出し、条例制定を行わないよう求めた。

　６月からの学校再開によって、「学習の遅れを取り戻すことを最優先」とするための対応に加え、新型コロナウイルス感染防止対策を取り、子どもたちの負担や心のケアに気を配りながら教育活動を進めていくことには多くの課題があり、「全道の教職員は日夜を分かたぬ必死の努力を続けている」と指摘。

　教職員の長時間過密労働は一層深刻なものとなっており、１年単位の変形労働時間制導入の前提はないと主張。

　全道の多くの学校では、８月７日まで授業が行われ、夏季休業が大幅に短縮されていることもふれ、「学校現場に繁閑の差など存在しないことは明らか」との見解を示した。

　「感染症が広がる状況は、昨年１２月に法改定が行われたときとは全く違う事態で、制度導入の手続きを進めるときではない。感染防止によって子どもの命を守り、学習権を保障するための施策に全力を尽くすべき」との考えを示し、つぎの２点を要請した。

▽公立学校の教職員に「１年単位の変形労働時間制」を導入するための条例制定を行わないこと

▽学校での感染を防止し、子どもたちのゆきとどいた教育条件と教職員の人間らしく働く権利を守るために、少人数学級や教職員の増員など、労働環境の抜本的な改善を進めること

(関係団体 2020-07-30付)