道教委・青山委員が道内各地を視察　プロから学べる環境整い　三笠高校生レストラン見学

（道・道教委 2020-09-09付）

調理室で説明を受ける青山委員（右）

　【岩見沢発】道教委の青山夕香委員は７日、空知管内の高校２校を視察した。うち、三笠高校（鈴木浩校長）では学校概要などについて説明を受け、授業の様子や実習室を見学。同校生徒が調理・接客を担当し、料理やスイーツを一般客に提供する研修施設「三笠高校生レストラン」では、施設についての説明を受けたほか、レストランやカフェ、販売店を見て回り、生徒考案のジェラートを試食するなど、同校の教育活動に理解を深めた。

　当日は、道教委から青山委員と青山努総務課法制係長、空知教育局の山下幹雄次長、米根洋一郎高校教育指導班主査が、岩見沢農業高校と三笠高を訪問した。

　三笠高では、三笠市の高森裕司教育長が同校について、道立から移管し、平成２４年４月に市立高校として開校したことを伝えた。また、道内公立高校で唯一の食物調理科単科校であることや、開校に至るまでの経緯などを説明した。

　続いて、鈴木校長が学校概要を紹介。グランドデザインや学校教育目標のほか、食物調理科４０人が調理師コース２０人、製菓コース２０人で構成されていることなど学科の概要を解説した。

　また、開校以来、調理師と製菓衛生師の資格取得率が１００%であることを伝えた。

　校内見学に移り、青山委員は授業の様子や製菓実習室、調理実習室を見て回った。行き届いた清掃に着目した青山委員に、社会に出る上で清掃の徹底を重視し、指導していることなどを伝えていた。

　青山委員は「プロから学べる環境が整っている」と関心を示した。

　このあと、学校向かいの三笠高校生レストランに移動。

　三笠市教委高校生レストラン統括室の阿部文靖室長が、青山委員らにレストラン内の施設や生徒が考案した商品などを紹介した。また、全道の高校生が洋菓子レシピのアイデアを競う「ハイスクールパティシエロワイヤル」で同校生徒の作品が最優秀賞・優秀賞を獲得したことを伝えた。

　調理部が調理、接客、コスト管理などを実践的に学ぶレストラン「まごころきっちん」、製菓部がケーキやパンなどを製造、販売、接客するカフェ「Ｃｈｅｒｉｅ」、プロ仕様の調理設備を備えたレンタル施設「キッチンスタジアム」、三笠市の特産品のほか、同校生徒が開発に携わったメロンパンや漬物、ジェラートなどの商品を販売する「ＥＳＳＯＲ　ＳＴＯＲＥ」を見学した。

　ＥＳＳＯＲ　ＳＴＯＲＥでは、青山委員が生徒考案の「ハニーミルク」「アップルシナモン」のジェラートを試食。ハニーミルクは「優しいはちみつの味で、自然な甘みを感じる」、アップルシナモンは「アップルパイを食べているみたい。高校生の発想は優秀」と感心していた。

(道・道教委 2020-09-09付)