道教委 1日防災学校の対象校種 幼・高・特別支援へ拡大 発達段階や地域の実情考慮
(道・道教委 2020-09-18付)

 道教委の小玉俊宏教育長は17日の3定道議会一般質問で、1日防災学校の対象校種を従来の小・中学校から幼稚園、高校、特別支援学校へと拡大する考えを示した。子どもの発達段階や障がいの状態などを考慮し、地域の実情に応じた取組を検討。道、市町村、防災関係機関と連携・協力し「災害に強い北海道づくりに向けた実践的な防災教育に取り組む」とした。

 佐々木大介議員(自民党・道民会議)、荒当聖吾議員(公明党)の質問に答えた。

 1日防災学校は、防災教育の普及促進を図るため、道・道教委、市町村、学校、防災機関が連携・協力して取り組むもの。児童生徒の防災意識を高める学習の機会として防災教育に関する授業や体験活動を実施。授業は教員が中心となって行い、防災に関する専門的な事項は防災関係機関等の協力を得て実施する。

 平成30年度から実施しており、本年度、実施主体を道から道教委に移管。本年度は142市町村の小・中学校261校で実施することを予定している。

 小玉教育長は、近年、自然災害が各地で発生して被害が激甚化する中で「“防災教育に終わりはない”との考え方に立ち、地域コミュニティの核となる学校において実践的な防災教育を推進することが重要」との認識を示した。 

 1日防災学校を実施した学校・地域からは「日ごろから災害に備える大切さについて理解が深まった」「状況を的確に判断し、安全に行動できるようになった」などの声が寄せられたと説明。

 今後は、幼稚園、高校、特別支援学校において、子どもの発達の段階や障がいの状態などを考慮しながら地域の実情に応じた1日防災学校の取組を検討するとし「道や市町村、防災関係機関と連携・協力を深め、災害に強い北海道づくりに向けた実践的な防災教育に取り組んでいく」と述べた。

 赤間幸人学校教育監は、小・中学校におけるこれまでの取組の成果と課題を踏まえ「障がいのある児童生徒が障がいの状態に応じて危険な状況を回避し必要な援助を求めたり、高校生が地域の防災活動や災害地の支援活動の際に地域の人たちと協力して行動したりするなど、特別支援学校や高校においても体験活動のコンテンツを工夫し、学校や地域の実情に応じた1日防災学校の取組を検討していく」とした。

(道・道教委 2020-09-18付)

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