伊達小 オンライン学習導入事業 対話型の学び合い推進 6年生対象 学習環境を充実(道・道教委 2020-09-17付)
コミュニケーションを取りながら学習を進めた
【室蘭発】道教委の新規事業「オンライン学習導入モデル事業」の本年度研究実践指定校に決まった伊達市立伊達小学校(吉川修一校長)は、事業テーマに「誰も置き去りにしない・児童中心・学び合い・興味増進」を掲示。6年生を対象に端末を活用した学習環境の充実、ウェブ会議システム等を活用した対話形式での学び合いによる学習深化などの取組を進めていく。
同校は、新型コロナウイルス感染防止における臨時休業に伴い、ホームページ上での学習課題の提示などの対策を進めてきた。一方で、家庭ごとのオンライン環境の違いが学力の差につながる可能性があることを課題としていた。
このため、学校での集合型学習以外にも学びの保障を確保するため、オンラインでの双方向学習を実現することを目的に事業を推進していく。
事業初年度は6年生の国語、社会、算数、理科の4科目で、道教委などが作成する学習課題、動画配信サービスによる教育機関などが作成した授業動画などを活用する。
このほか、ウェブ会議システムZoomなどを活用して、6年生保護者会や、不登校児童に対してオンライン個人面談の実施を検討している。
7月には、操作練習を兼ねたオンライン個人懇談や、オンライン学級活動を展開。
8月には、オンライン学級活動やオンライン家庭学習などを行った。
9月には、修学旅行保護者説明会に参加できなかった保護者のために、オンラインで説明内容を配信する。
10月には、オンライン会議の中で、グループごとのミーティングを可能とするZoomの機能「ブレイクアウトセッション」を活用した学習を取り入れる。
11月には、さらなる自宅でのオンライン授業の充実として、①復習②課題提示③ブレイクアウトセッション④演習・振り返り―の4点を一連の流れとしたグループ学習を行う予定。
12月には、実践事例を作成する。
◆放課後の家庭学習支援 漢字の復習 書き取りなど
伊達市立伊達小学校は9月上旬、放課後の時間において、6年生全児童を対象にオンラインでの家庭学習支援を行った。「漢字の定着&友達の学習方法を知り、今後に生かす!」をテーマに、漢字の復習や書き取りの際の留意点を全員で確認した。
7月末に道教委からiPadやWi―Fiルーターなどの貸与を受けている。8月上旬から夏季休業中も含め約1ヵ月間、6学年を担当する教員を中心にZoom機能の操作練習を積み重ねてきた。
夏休み前に2回、夏休み中に2回、2学期開始後も週に1回のペースでオンラインでの機器操作練習や学習支援を行っている。
6年生の担任3人が放課後の学習を支援。プレゼンテーションソフトを共有しながら漢字の復習や、ホワイトボード機能を活用して、書き取りの際の留意点を確認し合ったりしながら、漢字の定着を図った。
児童からは、「漢字の学習において、注目すべき点を大きく色別で示してくれたので分かりやすかった」「ほかの友達とオンライン上でつながって学習できたことが楽しかった」との声が聞かれた。
担当した教諭は、「オンライン上でコミュニケーションを取りながら学習できるので、家庭学習に取り組む意欲が大きくなった児童が増えた」「今後はなかなか登校できない児童に対して、授業の様子をリアルタイムでZoomを活用して視聴できるようにするなど、活用の幅を広げたい」などと話していた。
学習の様子は撮影・編集を経て保護者へ配信しており、保護者からは「オンラインの取組などを行ってもらえるのはありがたい」との意見が寄せられた。
11月末まで、オンラインでの学習支援を週1回ペースで行いながら、学力の定着や、機器操作の有効活用、習熟に努めていく。また、リモート学習への活用なども計画している。
(道・道教委 2020-09-17付)
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