障がい者の生涯学習推進協 道北会場 事業改善へ当事者と協議 道教委 学びの場を拡充(道・道教委 2020-09-18付)
リモートによる説明や対談を行った
【旭川発】道教委は9日から2日間、上川合同庁舎などで障がい者の生涯学習推進協議会(道北会場)を開いた。文部科学省委託「障がい者の生涯学習コンソーシアム形成事業」の一環。上川・留萌・宗谷教育局の社会教育指導班主査や社会教育主事が出席し、障がい者の学びの場を拡充するため、既存の事業を参加しやすいものに発展させる視点をもつこと、当事者を交えて共に考えることの重要性などを確認した。
道教委が文科省の委託を受け3ヵ年で取り組む新規事業。障がい者本人や家族、福祉・医療・教育関係者などが参画し、障がい者の学校卒業後における持続可能な学びの支援に関する実践研究を行う。
この日の協議会では、事業に基づき実施する市町村の担当者を対象とした人材育成研修の効果的な実施に向け、教育局の社会教育指導班主査や社会教育主事が事業について理解を深めることを目的に開催した。
はじめに、文科省総合教育政策局男女共同参画共生社会学習・安全課障害者学習支援推進室障害者学習支援第1係の鈴木孝志氏がリモートで説明。
障がい者の生涯学習推進の意義や方向性、事業の概要や期待される効果、社会教育関係職員に求められる役割などを伝えた。
障がい者の学びの場の拡充のために重要な視点として、「まずは“9から10”の取組を」と強調。何もないところから新たに始めるのではなく、既存の事業を障がい者が参加しやすいものとなるようステップアップさせる視点をもつよう呼びかけた。
続いて、当事者らによる対談をリモートで実施。障がい当事者団体であるDPI北海道ブロック会議の紺野順子さんと、障がい者が学ぶ環境づくりを実践研究する医療法人稲生会みらいつくり研究所の髙波千代子さんが、事例をもとに取組の現状や課題を紹介した。
ヘルパーのサポートを受けながら自立生活をする紺野さん。公民館行事に参加したい気持ちがあっても高いハードルがあることを明らかにした上で、障がい者が参加しやすい行事を企画する際のポイントを示した。
地域の障がい者のニーズを知った上で、既存のものにどうしたら参加できるか、当事者を交えて共に考えることの大切さを強調。チラシに歓迎の言葉を一言添えたり、ヘルパーの参加を認めるなど合理的配慮を提供するだけでもハードルが下がることを伝えた。
このあと、市町村向け人材育成研修会の企画立案・運営に関する協議や、各管内の現状について交流。
2日目には、南富良野町保健福祉センターで事例研究を実施。南富良野町教委の齋藤具規生涯学習係長が町における障がい者の生涯学習について報告した。
(道・道教委 2020-09-18付)
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