札幌市　高校、大学の女子対象に　建設業就業へ意識高め　施設見学や座談会など

（札幌市 2020-10-22付）

女性技術者の言葉に熱心に耳を傾ける女子学生

　札幌市建設局は１７日、札幌工業高校、北海道大学、北海学園大学、道科学大学の女子生徒・学生１６人を対象に土木施設めぐり女子ツアーを開いた。市内の工事現場２ヵ所を見学したほか、女性技術者との座談会を実施。建設業の魅力や出産や育児を踏まえた女性のワークライフバランスなどについて意見を交わし、現場で働くイメージを膨らませた。

　ツアーは平成２７年度に創設した建設業人材確保・育成支援事業の一環で、今回で５回目。建設業に入職する女性の増加を図るため、土木系学科に所属する女子高生・女子大生を対象に、現場見学や先輩技術者との意見交換を行っている。

　今回は、札幌工業高や北海道大、北海学園大、道科学大から１６人、岩田地崎建設㈱、勇建設㈱などから女性技術者７人、建設局の職員ら９人が参加した。

　一行は、はじめに豊平川水道水源水質保全にかかる市発注工事現場２ヵ所を訪問。担当者から説明を受けながら、現場の様子を見学した。

　続いて、ＴＫＰ札幌ビジネスセンター赤れんが前に移動し、女性技術者「けんせつ小町」との座談会を開催。全体質問で建設業を志した理由を尋ねられた技術者らは、「多くの人を助け、命を救う仕事がしたかった」「自分が建設に携わった構造物を見るとなんとも言えない達成感がある」と建設業の魅力をそれぞれの目線で語った。

　その後は、女子学生、女性技術者、市の女性職員の混成グループでフリートーク。入職の経緯や就職活動における心構え、出産・育児休暇の取得状況、女性職員の比率などについて意見を交わした。

　道科学大３年生の時田茉那さんは「民間企業の方と交流できる機会は少ない。会社の特色や入社後の様子を知ることで、就職への意識が高まった」と話していた。

(札幌市 2020-10-22付)