仮称・札幌博物館整備に向け　ＩＣＴ活用の取組検討　集客性高め再来館促進

（札幌市 2020-10-28付）

　札幌市市民文化局は、整備を進めている仮称・札幌博物館について、ＩＣＴを活用した多言語化の推進や観光スポットとしての利便性向上、文化芸術施設との連携など、集客性を高めるための取組を多方面から検討する考えを示した。館外の展示関連事業では現在、博物館活動センターで実施しているお散歩ミュージアムなどの出張博物館を引き継ぐほか、北海道博物館や北海道大学博物館など教育機関との連携を進めるなど事業や活動を組み合わせることで再来館促進につなげたい考え。

　市は、仮称・札幌博物館について、中島公園を候補地に施設規模や詳細な場所を検討している。

　平成２６年度に策定した仮称・札幌博物館基本計画では自然と人を基本テーマとし、札幌市民として郷土への愛着と誇りを育むこと、創造性あふれる人材を育成すること、自然と人の観点からまちづくりに貢献することの３点を開館の目的としている。

　２２日の市議会第１部決算特別委員会で、くまがい誠一委員（公明党）の質問に対し、市民文化局の有塚広之文化部長は、持続可能性を意識した事業や展示の工夫について、標本の効果的な展示など来館を促す工夫をした展示事業を行う必要があると強調。

　館外の展示関連事業では博物館活動センターで好評を得ている「お散歩ミュージアム」などの出張博物館を引き継ぐとともに、北海道博物館や北海道大学総合博物館などとの連携とともに、教育機関と新たに連携を進めるなど「事業や活動を組み合わせることで、繰り返し足を運んでくれるよう工夫していきたい」と述べた。

　集客性を高める取組ではＩＣＴを活用した多言語化推進、ミュージアムショップやカフェなど観光スポットとしての利便性向上、中島公園の立地を生かした豊平館など他の文化芸術施設との連携を挙げ、多方面からの来館につながる工夫を検討するとした。

(札幌市 2020-10-28付)