白石区新設の第２児童相談所　地上４階地下１階規模　開設まで５～６年　札幌市

（札幌市 2020-10-27付）

　札幌市は、白石区に新設を計画している仮称・第２児童相談所における整備の方向性をまとめた。建物は、地上４階地下１階建ての施設規模。２階にはプレイルームや心理検査室などを配置し、３、４階には一時保護スペースを設けることなどを検討している。開設までの期間は５～６年を見込む。

　市は現児童相談所が一時保護定員や面接室、事務室の拡充、一時需要の高まりによる受け入れ、一時保護委託先の確保などが困難なことから、施設整備を検討。アクセス性の向上や各区役所等の連携強化などをねらいに、２ヵ所目の児童相談所を開設することとした。

　建設候補地は本郷通に面した旧水道局白石庁舎の跡地（本郷通３丁目北）を想定。白石、厚別、豊平、清田の４区を所管する。

　開設後は現児童相談所と第２児童相談所の２所体制で相談支援を実施。両所の業務や機能を整理し、必要な整備等を拡充する。

　２０日の住民説明会で市の担当者は、現児童相談所１ヵ所のみでは市内全域への対応が難しい状況であることを説明。中でも児童虐待通告は前年度から４割増加したことを示し、第２児童相談所の新設の必要性を強調した。

　住民からは「子どもたちのためになる施設になってほしい」などの意見が出た。

　市が示した建物イメージ案では、第２児童相談所内には２階にプレイルーム（遊戯面接室）、心理検査室、会議室、書庫を設置。３、４階は一時保護スペースとする計画。

本年度は、来年３月末までに整備概要を含めた第３次児童相談体制強化プランを策定し、整備スケジュールを示す。

　また、パブリックコメントを実施する。

　来年度は設計に着手する計画で、着工は最短で令和５年度を予定しているが、現時点では流動的とした。

(札幌市 2020-10-27付)