道教委　主幹教諭配置の成果　「組織力向上」８割に　総合的調整で緊急事案へ対応

（道・道教委 2020-11-24付）

令和元（平成３１）年度・主幹教論配置による主な成果（クリックすると拡大表示されます）

　道教委は、道内小・中学校における令和元（平成３１）年度の主幹教諭配置による主な成果をまとめた。「学校の総合的な調整が図られ、組織力が向上した」との回答は、小・中学校いずれも約８０％と前年度より上昇。「緊急事案への組織的な対応力の向上」も小・中学校いずれも上昇している。

　主幹教諭は、２１年度から道内小・中学校などに配置。適切な役割を分担し、組織的・効率的な校務処理を進めることで、教員の負担軽減、子どもと向き合う時間の確保に努めている。

　本年度から「１１年以上の経験年数」としていた従来の要件を「中堅教諭等資質向上研修の修了者」に変更し、資格要件を満たさない場合でも推薦による選考が可能となった。

　配置人数は徐々に増加し、本年度は前年度と比べ２０人増の３３７人を各校種で配置。教頭の多忙化解消やＯＪＴ（職場内研修）機能の強化など組織力向上を図るため、七飯町立七重小学校、北見市立北中学校の２校で２人配置を試行しており、複数配置の効果を検証している。　

　道教委によると、平成３１年度の配置校のうち「学校の総合的な調整が図られ、組織としての力が向上した」との回答は小学校で７・３ポイント増の８０・５％、中学校で８・２ポイント増の７９・５％。

　「教職員間の業務調整が円滑になり、業務の質が改善、業務が効率化した」は、小学校で１１・５ポイント増の８９・０％、中学校で５・３ポイント減の６８・８％となった。

　「生徒指導など緊急事案への組織的な対応力が向上した」が小学校で６・４ポイント増の３１・８％、中学校で８・７ポイント増の４２・０％と上昇している。

　配置に関する主な課題をみると「特段の課題はみられない」との回答は、小学校９１・７％、中学校９２・９％。一方で「主幹教諭の業務量が多すぎるため、期待した役割を果たすことができていない」が小学校１・９％、中学校２・７％、「主幹教諭となる人材の育成が十分にできていない」が小学校１・９％、中学校１・８％と一定数あり、例年と同様の傾向となっている。

(道・道教委 2020-11-24付)