優れた実践紹介　積極的活用要請　組織的な授業改善など　事例集　『地域全体の取組』　後志局

（道・道教委 2020-11-25付）

学習過程をカードで見える化

　【小樽発】後志教育局は、事例集『後志管内・小中学校のすべての子どもに資質・能力を育成するために～学校全体の取組から地域全体の取組へ』を作成した。子どもたちが考え、取り組む感染症対策の取組、授業改善などについて写真入りで掲載。地域全体としての取組の充実を呼びかけている。局のホームページに掲載している。

　前年度の事例集『学校全体の取組』に続き、『学校全体の取組から地域全体の取組へ』としてまとめたもの。

　本年度の管内教育推進の重点を踏まえ、義務教育指導監や指導主事の学校訪問によって収集した管内各小・中学校の顕著な取組を紹介している。

　事例集では、子どもたちが自ら考え取り組む児童会や生徒会主体の感染症対策、組織的な授業改善、ＩＣＴを効果的に活用した授業、温かい学校づくり、小中一貫教育などを掲載。

　うち、子どもたちが考え、取り組む感染症対策では、きれいな手の洗い方やマスクの着用について、ポスター掲示や校内放送による呼びかけ、コロナに負けないための全員のメッセージ掲示などの取組を紹介している。

　また、授業改善の取組では、課題解決型授業の学習過程を子どもにも分かるようにカードで見える化、授業中における配慮の教師間の共有などについて提示。　小中一貫教育では、中学校教員の小学校への乗り入れ授業の様子や成果を説明している。

　後志教育局は、今後、各学校において、管内教育推進の重点に基づいた学校全体の取組を検証・改善する際、事例集を活用し、自校の取組を充実していくことはもとより、各中学校区において「地域全体としての取組」の充実に生かしてほしい考え。

　中澤美明局長は、「子どもたちが落ち着いて学習できるよう、授業展開を統一するなど、学校全体の取組を進めることは、教育効果を高め、保護者の信頼を得るとともに、働きやすい職場づくりにもつながる。後志管内では、中学校区として取組を始めている地域も多く、この事例集を中学校区の取組を進める上で、参考にしてほしい」「各地域の実情を踏まえつつ、Ｚｏｏｍによるオンライン授業やタブレット端末の効果的な活用、コミュニティ・スクールの取組なども含め、取組を一層支援していきたい」と話している。

(道・道教委 2020-11-25付)