上川局 コロナ禍で道内初の取組 個別相談機会など確保 学校事務職員向け遠隔開催
(道・道教委 2020-11-24付)

上川教育局道内初学校事務職員遠隔研修
10日のオープニングでは5校と接続して交流した

 【旭川発】上川教育局道立学校運営支援室では、管内道立学校事務職員遠隔研修を実施している。道立学校事務職員向けにオンラインでの研修を行うのは道内で初。ウェブ会議システムZoomを活用し、1対1の双方向リアルタイム配信によって個別研修や個別相談を行い、コロナ禍でも研修や交流の機会を確保している。皮切りとなった10日には、5校を接続して情報交流を行ったあと、美深高等養護学校事務職員を対象に収入事務に関する選択個別研修を実施した。

 事業は、Zoomを活用することで、学校事務職員が勤務校にいながら道立学校運営支援室業務を学ぶとともに、財務事務に関する研修を通して職務遂行能力の向上を図ることが目的。

 遠隔個別相談の実施によって、人材育成や業務のフォローアップを行い、教育局職員と学校事務職員間の一層の連携強化を図ることをねらっている。

 個別研修では、新規採用や1~8年の実務経験がある事務職員を対象に、支出事務や契約事務、予算、奨学給付金など、財務事務にかかわる7つの講義科目や演習から希望するものを選択して実施。約60分の講義を12月末までの期間にそれぞれ受講する。

 個別相談は、実務経験の制限や期間を設けず、千田弘行室長が職員の疑問や不安などの相談を受ける。

 初日となった10日には、旭川農業高校、富良野緑峰高校、美深高校、鷹栖高校、美深高等養護の5校から6人の受講生がオープニングに参加した。

 はじめに、千田室長があいさつ。オープニングにおける交流が「学校事務職員の仲間づくり」の機会となることを期待した。

 続いて、田村翔太主事と花田優紀主事の進行で、受講生と意見を交換した。

 主にコロナ禍にかかわる各校の現状などを交流。感染症対策関連の物品購入にかかわっては、4月当初の確保が難しかったことや、購入数をめぐって事務職員と教員間で連携が必要な場面があったことが話題に上がった。

 また、修学旅行の行先や日程の変更によって「キャンセル料などへの対応がこれから大変になる」などの意見が寄せられた。

 新規採用の受講生が「感染症の影響がない状態の学校の様子を知らないので、通常の1年の業務の流れが分からない」など率直な不安を述べる場面もあった。

 他校との連携についての話題では、「近隣でも校種が違うとなかなか相談する機会がない」「同じ職業科の学校とは電話で相談することがある」「事務職員協会でのかかわりが学校間の連携につながっている」などの実態が報告された。

 このほか、コロナの影響による業務量の変化や、各校事務室の雰囲気などが話題に。局職員は、話題に合わせて支援室の雰囲気や業務の実態、経験談などを伝えたり、受講生の不安や疑問に答えたりしていた。

 教育局での仕事のやりがいについて質問が上がると、田中力哉主査が教育局と本庁それぞれの特徴を伝えながら、その魅力を熱心に語る場面もあった。

 このあと、個別遠隔研修として、美深高等養護の梅坪佳克事務職員と高橋麻衣事務職員を対象に「収入事務」に関する講義を実施。収入の種類など基礎的な知識や、事務処理の流れ、監査での指摘事項などを解説した。金銭を直接取り扱い、保護者や業者への丁寧な説明・対応が求められることから、ポイントを押さえて適切な処理を行う必要性などを伝えた。

(道・道教委 2020-11-24付)

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