札幌市教委　３年度から試行へ　一部学校で少人数学級　現場の感染症対策にも有効

（札幌市 2020-12-04付）

　札幌市教委の長谷川雅英教育長は３日の市議会第４回定例会代表質問で、来年度から一部の学校で試行的に少人数学級を実施する考えを明らかにした。少人数学級について、学校現場での感染症対策にも有効であるとし、今後、１学級当たりの人数が多い学校から導入し、全面実施に向けた取組を進める意向を示した。

　ことし１０月、中央教育審議会は中間まとめにおいて、教室等の実態に応じて少人数学級編制を可能とするなど、新時代の教育環境に応じた指導体制の整備を図る必要性を示した。

　市ではこれまで、様々な機会を通じて、国に少人数学級について要望してきたほか、他都市の状況について調査するとともに、小学３・４年生の少人数学級の拡大に向けて必要となる教員数の試算や教室の把握など、実施方法を含めて具体的な検討を進めてきた。

　長谷川教育長は、少人数学級について「教員の目が子ども一人ひとりに行き届くことで、その状況を把握するなど、個に応じたきめ細かな指導を行う上で、有効」との考えを示し、少人数学級の実施については「個別最適な学びのために必要な取組であることに加え、学校現場での感染症対策にも有効であることからその実現を目指す動きが加速している」とした。

　その上で、来年度において、一部の学校において少人数学級を試行実施し、その結果等について検証するなど、速やかな実現につなげていく考えを表明。１学級当たりの人数が多い学校から導入し、全面実施に向けた取組を進める意向を示した。

　三神英彦議員（自民党）、たけのうち有美議員（民主市民連合）の質問に対する答弁。

(札幌市 2020-12-04付)