エンリッチメント大賞に　円山動物園　ゾウに対する取組

（札幌市 2020-12-23付）

　札幌市円山動物園の「２１世紀のゾウ飼育の最低条件を寒冷地で実現させる試み」がエンリッチメント大賞２０２０大賞に輝いた。

　エンリッチメント大賞は、環境エンリッチメント（飼育下で動物たちのもともともっている能力を発揮させることによって動物福祉の向上につながる取組）に取り組む動物園や飼育担当者を応援すると同時に、市民の動物園に対する意識を高めることを目指して、市民ZOOネットワークが実施しているもの。

　円山動物園は平成１９年にアジアゾウの花子が亡くなり、ゾウが不在となって以降、市民の声などを踏まえ、２４年に市民の意識調査を受け、再導入を決定。新しい飼育方法を学ぶための国内・海外での視察および研修を経て、３０年にゾウ舎を新設。４頭のゾウを導入した。

　寒冷地の札幌でも１年を通して適正な飼育ができるよう、屋内外ともに充実した施設を設けたことや、ゾウの暮らしを豊かにするための様々な取組・作業を十分に実施できる飼育体制を整備している点などが評価された。

(札幌市 2020-12-23付)