札幌大通高１年　金融セミナー　特殊詐欺等の防止策は　新生活様式に対応へ

（札幌市 2020-12-22付）

インターネットトラブルに関するDVDを作成

　市立札幌大通高校（網谷和彦校長）は１４日、ＳＭＢＣコンシューマーファイナンス＝による新しい生活様式に対応したオーダーメイド型金融セミナーを開いた。同校の１年次生約１００人が、インターネットトラブルや特殊詐欺など消費者トラブルについて学習。インターネットの普及など消費環境の変化によって、被害が増加していることを理解し、その防止策を確認した。

　セミナーは、若年層のリテラシー向上や社会問題の解決に向けて、ＳＭＢＣコンシューマーファイナンスが全国の学校で実施しているもの。

　これまでは、金融にまつわる講演会などを開催していたが、本年度は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、オリジナルのＤＶＤを作成するオーダーメイド型金融セミナーやウェブ会議システムなどを活用した双方向ライブセミナーなどを開催している。

　同校は、振り込め詐欺、架空請求などの事件が増えている状況を踏まえ、具体的な事例を学べる機会の創出を目的にセミナーに応募した。

　なお、同校は１０月にもセミナーを実施。３年次および４年次の生徒約２００人が参加し、キャッシュレス決済のメリットとデメリットなどについて学習。新型コロナウイルス感染症の影響で集会形式による授業が行えない中、ＤＶＤによって、クラス単位で学ぶことができた。

　１４日は、１年次生が総合的な探究の時間インターネットトラブルと特殊詐欺の被害に関するＤＶＤを視聴。

　いつでもインターネットが使える環境となったことや現金を使用しないキャッシュレス決済の増加による環境の変化で、詐欺や犯罪の手口も巧妙化していることを学んだ。

　また、還付金詐欺など特殊詐欺の被害防止策として、詐欺に関する報道や記事を確認し、知識をつけるなど、関心をもつことや留守番電話の活用などが有効であることを確認した。

　同校の生徒指導部長でセミナー応募に当たった富田晃平教諭は「お金を盗ろうとする人やだまそうとする人は巧妙に近付いてくる」とし、セミナーを通して「生徒にはネット上で見知らぬ人と安易につながらないことや、個人情報を安易に出さないということを徹底してほしい」と話していた。

(札幌市 2020-12-22付)