災害遺児基金に３０万円　札幌市　市内建設業者に感謝状

（札幌市 2020-12-21付）

左から中野顧問、野崎さん、松井部長、山根局長

　札幌市子ども未来局は１７日、災害遺児基金に３０万円を寄付した市内建設業・㈱田中組（松村敏文社長）に対する感謝状贈呈式を執り行った。子ども未来局を訪問した同社の松井智樹執行役員総務部長らに山根直樹子ども未来局長が感謝状を手渡し、災害遺児の健全育成への協力に謝意を示した。

　災害遺児基金は、交通事故などの災害によって保護者らを失った義務教育終了前の災害遺児らを対象とした支援制度。札幌市では、令和２年時点で６４世帯９４人の災害遺児が同制度による支援を受けている。

　田中組が有志で立ち上げた「交通遺児を守る会」は、「親を失った子どもたちの手助けをしたい」との思いから、毎年１２月に役職員より寄せられた義援金を札幌本社と３支店所在地の市役所に寄付している。昭和５０年の取組開始からことしで４６回目を迎え、札幌市への寄付累計額は約２０８０万円にもなる。

　寄付に当たり、同社の松井執行役員総務部長、中野淑文顧問、職員を代表して土木部工務課の野崎愉未さんが子ども未来局を訪問。松井執行役員総務部長が目録を手渡したあと、山根局長が市からの感謝状を手渡した。

　山根局長は、コロナ禍により、災害遺児やその保護者の経済状況などにも影響が出ていることを説明し「このような時期に志をもった支援をいただき、心強い」と長期にわたる取組に謝辞を述べた。

　松井執行役員総務部長は、今回の義援金贈呈について「地元への恩返しという気持ちが大きい。子どもたちのために少しでも役立ててもらいたい」と述べ、災害遺児らのために今後も活動を継続していく考えを示した。

(札幌市 2020-12-21付)