命大切にする指導徹底を　札幌市教委 冬季休業控え通知　コロナ対応など明記

（札幌市 2020-12-21付）

　札幌市教委は、通知「命を大切にする指導の徹底および冬季における幼児児童生徒の指導について」を全市立学校・園に発出した。子どもの命を守るために、いじめの防止や早期発見に向けた取組として、新型コロナウイルス感染症にかかる対応などを明記。家庭や地域、関係機関等と連携を図った指導や支援を一層充実させるよう求めた。

　札幌市学校教育の重点では、豊かな心の育成に向け「命を大切にする指導の徹底」を掲げている。

　通知では、冬季休業期間を迎えるに当たり、天候や道路状況の変化による冬季特有の事故の発生など安全に関することのほか、トラブルにつながるＳＮＳの利用方法、性に関する逸脱行動の防止など問題行動に関することを指導の重点に定めた。

　冬季休業明けの指導の重点では、生活習慣や友人関係の変化によって子どもが深刻な不安や悩みを抱えることを懸念。

　特に、始業式当日の朝、連絡なく登校していない子どもについては、迅速・確実に連絡を取り、状況を確認することを呼びかけた。

　また、新型コロナウイルス感染症の流行による社会状況の変化を踏まえ、冬季休業期間中においては不登校の子どものほか、新型コロナウイルス感染症への不安がある子どもに対する電話連絡や家庭訪問などの取組を通して、具体的な対応を検討するよう求めた。

　具体的な支援内容として、不登校の子どもの中には、不登校が学習の遅れや進路選択の妨げになっている場合もあるとし、さっぽろっ子放課後学習サポート事業やＩＣＴを活用した学習の手立てなどの支援を検討することを求めている。

　このほか、児童虐待への対応なども明記。安否の確認ができない子どもに対しては、市教委に報告し、児童相談所などの関係機関と積極的に連携するなど、子どもの様子を注意深く見守ることを呼びかけた。

(札幌市 2020-12-21付)