道教委が食育推進研究協議会　栄養教諭中核に取組を　文科省の清久調査官講演

（道・道教委 2020-12-28付）

オンライン含め約８０人が参加

　道教委は２２日、札幌市内の道第２水産ビルで食育推進研究協議会を開いた。文部科学省初等中等教育局健康教育・食育課の清久利和食育調査官が、食に関する指導の全体計画の作成、改善、評価について講演。校長のリーダーシップのもと、栄養教諭が中核となって学校全体で取組を進める必要性を指摘した。

　学校・家庭・地域が連携・協働した食育推進体制のもと、学校の教育活動全体を通じた食に関する指導を充実させるため、講演、研究協議などを行い学校における食育の充実を図るもの。

　従来、１日日程の集合形式で実施していたが、新型コロナウイルス感染症の影響から半日程度とし、オンラインの参加も可能とした。

　栄養教諭、学校栄養職員、教員など約８０人が参加した。

　開会に当たり藤田善治健康・体育課長は、新学習指導要領では児童生徒の発達段階を考慮し、学校の教育活動全体で食育を推進することが示されていることを踏まえ、栄養教諭の専門性を生かして教員間の連携に努める重要性を示した。

　続いて、清久食育調査官が「食に関する指導の充実に向けた全体計画の作成、改善、評価について」と題して講演。

　食に関する指導の全体計画の作成に当たり、「食事の重要性」「心身の健康」など６つの視点を示し、計画的に食育を進める必要性を指摘。「そのためには、校長がリーダーシップをとり、栄養教諭が中心となって教員同士が協力し、学校全体で取組を進めなくてはならない」と説いた。

　全体計画の作成手順や内容も示し、校種間の連携、地場産物等の活用、家庭・地域等との連携などのポイントを解説。実態把握を踏まえて学校としての指導目標を設定すること、食育推進に対する評価を充実することが必要とした。

　最後に、健康・体育課の田中ほなみ指導主事が学校給食対応における新型コロナウイルス感染症対策の注意事項を説明。異物混入や食物アレルギー事故の事例を踏まえ、危機の予知・予測、未然防止、発生時のポイントを伝えた。

(道・道教委 2020-12-28付)