道教委・小玉教育長が年頭訓示　実践型協力関係　定着を　創造する力など３C強調

（道・道教委 2021-01-06付）

　道教委の小玉俊宏教育長は４日、令和３年の仕事始めに当たり幹部職員を前に訓示した。コロナ禍という危機を契機としてとらえ、庁内、学校、地域等との連携を深め、「“実践型パートナーシップ”の根を張る１年にしたい」と表明。連携力向上に向けた行動として、答えのない時代に新たな対応策を創造する力など３つのＣ「Creation（創造性豊かに）」「Chemical　reaction（化学反応）」「Challenge（挑戦）」を呼びかけた。

　小玉教育長は、学校の長期にわたる全国一斉臨時休業、感染症対策や指導計画の見直し、ＩＣＴを活用した学習形態の改善など昨年を振り返り「刻々と状況が変化する中で対処できたのも、ひとえに職員一人ひとりの尽力のたまもの」と労った。

　コロナ禍によって従来の効率化や画一・同質的価値観から新しい秩序へと移行する中、教育分野においてはＧＩＧＡスクール構想や少人数学級がけん引する個の学び、地域探究や学際融合による集団的・協働的な学びなど未来創造型の施策が同時進行していると指摘。

　ピンチとチャンスが混在する中、「今、そこにある大きな禍、逆境、制約は、構造的な課題の先延ばしを拒み、普段は関心が薄れていたもの同士の気持ちを一つにする」と強調し、「時代のダイナミズムをとらえ、庁内各課、教育局との関係、学校と自治体、地域との関係を深める年、実践型のパートナーシップの根を張る１年にしたい」との考えを示した。

　その上で、庁内の総合力、地域等との連携力向上に向けてＣの頭文字で表す３つの行動「Creation」「Chemical　reaction」「Challenge」を要請。答えのない時代に新たな対応策を創造する力、学校現場の可能性を溶かし、化学反応を加速する触媒としての役割、問題をふかんしてとらえ、様々な方法、チームワークで解決に取り組む能動性に期待した。

　最後に、教育行政の知識・経験を土台として、時代の変化をとらえ、子どもたちと同じ低い目線と声なき声を聞く耳で知見を一層磨き上げるよう期待。論語の「知・好・楽（これを知る者はこれを好む者に如かず、これを好む者はこれを楽しむ者に如かず）」の言葉を踏まえ、「チーム教育庁での協働作業を好きになる、楽しめる、そんな１年にしていこう」と締めくくった。

　教育長訓示の内容は、教育政策課ホームページで閲覧できる。

(道・道教委 2021-01-06付)