道教委 2年度職員表彰受賞者決定 15人の努力たたえる 積極的な情報発信など評価
(道・道教委 2020-12-24付)

道教委職員表彰・優秀賞受章した幼児教委推進センター
優秀賞を受賞した幼児教育推進センターの職員

 道教委は22日、令和2年度道教委職員表彰優秀賞の被表彰者を決定した。新型コロナウイルス感染による臨時休業期間中の取組として、「幼児の遊び応援サイト」を開設して積極的な情報発信に取り組んだ幼児教育推進センターの小倉賢治課長補佐らセンター職員6人、「ほっかいどう子ども応援テレビ」の制作・放映に携わった高校教育課の相馬利幸課長補佐、義務教育課の遠藤直俊課長補佐、教育環境支援課の佐藤一昭課長補佐ら9人が受賞した。

 表彰は、職員の士気の向上や職場の活性化を図るため平成26年度から開始。教育委員会の施策の遂行に関し、道民サービスの向上、事務改善・経費節減等に努力をし、責任の遂行、業務の運営等において特に他の模範となる行為があり、成績顕著な職員などを表彰している。

 本年度は最優秀賞の該当はなく、優秀賞のみ表彰した。

 受賞者と取組の概要はつぎのとおり。

【道教委ホームページ内に幼児の遊び応援サイトを開設】

▼表彰職員

▽幼児教育推進センター・小倉賢治課長補佐

▽幼児教育推進センター・岩上拓史総括主査・幼児教育推進係長

▽幼児教育推進センター・松浦隆史主査

▽幼児教育推進センター・曽根敦志主査

▽幼児教育推進センター・土山真紀専門主任

▽幼児教育推進センター・菅井もえ主事

▼取組期間=2年4月~

▼取組内容

▽幼児教育推進センターは、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、幼児教育施設が休園となる中、学びを止めることなく、幼児や保護者が安心して規則正しく過ごすことができるよう、ことし4月22日から緊急事態宣言が解除される5月29日までの間、道教委ホームページ内に幼児の遊び応援サイトを開設し、幼児教育関係団体や幼児教育施設と連携の上、休業中の家庭での幼児の過ごし方等について、積極的な情報発信を行った。

 また、6月以降の幼稚園等の本格的な再開に伴い、「園での教育課程上の取組の工夫」や「家庭へのメッセージ」を当該サイトに新たに掲載するなど、5月30日以降、順次、リニューアルし、現在も保護者向けに情報発信を継続している。

▼取組の効果等

▽幼児の遊びを応援する動画を制作・配信

 センター職員は、4月22日から5月29日までの間、「幼児も保護者も、笑顔で過ごせるよう私たちにできることをしよう!」を合言葉に、平日の毎朝、午前9時に道教委ツイッターで、幼児の遊びを応援する3分程度の動画(センター職員による工作実演など)を合計27本制作。家庭での遊び方や過ごし方についての情報をまとめ、動画を配信し、各家庭への周知を図った。

 その結果、当該動画は、大きな反響があり、7月末現在、2万8000回以上再生されるとともに、新型コロナウイルス感染拡大によって、先のみえない状況の中、保護者の不安解消や幼児の生活習慣の維持に大きく寄与した。

▽幼児への遊びのヒントやメッセージをホームページ内に掲載

 センター職員は、幼稚園、認定こども園、保育所などの幼児教育施設や関係団体、養成大学などに対して、幼児への遊びのヒントやメッセージを広く募集し、ホームページ内に随時掲載した。

 その結果、センターは、幼児教育施設等からの情報提供の拠点的な役割を果たすとともに、公立・私立の別、施設の種別の枠を超えて、各施設間における連携がより一層深まった。

▽長期休園後の取組を園や保護者と共有

 センター職員は、6月に幼稚園等が再開したことから、道内の4つの公・私立幼稚園等から、行事の精選など教育課程を編成する上での工夫、感染防止対策の取組など他の園が参考となる取組や、園から保護者へのメッセージ等の動画を集め、視聴者に興味をもってもらえるよう、座談会風にまとめた上でホームページ内に掲載した。

 当該動画は7月末現在、4700回以上再生されており、その結果、他園から今後の園運営の参考になったとの感想がセンターに寄せられるなど、園運営の向上に資するとともに、保護者の不安解消に寄与した。

 なお、サイトの取組については、9月に開催した有識者会議(幼児教育推進協議会)においても、高く評価された。

▼その他

▽文部科学省ホームページ内に取組内容が掲載

 取組は、NHKや北海道新聞にて報道されたほか、自治体としては唯一、文部科学省ホームページ内の「子どもの学び応援サイト」に掲載されるなど、北海道における幼児教育推進センターの全国的な認知度の向上に寄与した。

【テレビ局と連携・協力した「ほっかいどう子ども応援テレビ」の放映】

▼表彰職員

▽高校教育課・相馬利幸課長補佐

▽義務教育課・遠藤直俊課長補佐

▽教育環境支援課・佐藤一昭課長補佐

▽高校教育課・福田正樹高校教育指導係長

▽高校教育課・岩渕啓介主査

▽義務教育課・菅原巧義務教育指導係長

▽義務教育課・田中智則主査

▽義務教育課・平嶋大主任指導主事

▽義務教育課・松本了祐主任指導主事

▼取組期間=2年4月27日~5月6日

▼取組内容

▽高校教育課、義務教育課および教育環境支援課の当該職員は、民放5局と連携・協力し、新型コロナウイルス感染拡大防止で一斉休校となった児童生徒の学習や生活を支援するための番組「ほっかいどう子ども応援テレビ」を制作し、各局が放映した。

 番組は、当該職員が企画立案した内容をもとに、各テレビ放送局と連携・協力し番組を制作し、放送を行った。

 当該職員は、テレビ局の提案をきっかけに当該企画を短期間で調整した結果、道内に拠点をもつ他の放送局を含め、計5局の参加を得るに至った。

 番組は、学年やプログラムの内容に応じて視聴できる内容となっており、小・中学生向けに制作した「家でできる体力づくり、英語を学ぼう、読書を生かした学習」などや、高校生向けに制作した「国語編、数学編、外国語編、学習教材の活用」などに加え、「北海道知事からのメッセージ」や「児童生徒の心のケアや感染予防」についての番組も制作し放映した。

 番組の放映に関する情報をホームページへ掲載するとともに、知事のツイッターで周知したほか、市町村や学校に対して、各市町村や学校等で活用しているホームページへ掲載することや、保護者へのメールや電話を活用した周知、臨時休業期間での登校日における番組予定表の配布など、様々な機会を通じて番組の周知を図るよう依頼した。

▼取組の効果等

 本年4月の時点では、臨時休業期間における児童生徒の学びをいかに保障するかが喫緊の課題となっていたが、ほとんどの家庭で視聴が可能なテレビを活用することによって、一定程度、子どもたちの学びの環境を保障することができたとともに、学年やプログラムの内容に応じて視聴できる番組を制作したことで、子どもたちの積極的な視聴にも寄与した。

▼その他

 「ほっかいどう子ども応援テレビ」の放送は、教育委員会と北海道の民放テレビ5局が連携・協力して、新型コロナウイルス感染拡大防止で一斉休校となった児童生徒の学習や生活を支援する取組として、複数のメディアで報道された。

(道・道教委 2020-12-24付)

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