１ヵ月に１冊以上を　士別市　第３次読書推進計画案

（市町村 2021-02-18付）

　【旭川発】士別市教委は、令和３～７年度の５年間を計画期間とする第３次市子ども読書活動推進計画案をまとめた。基本理念「すべての子どもがあらゆる機会、あらゆる場所で自主的に読書活動を行うことのできる環境を整える」のもと読書活動の推進や環境整備に取り組み、本を読むことが好きな子どもや、１ヵ月に１冊以上の本を読む子どもの増加などを目指す。パブリックコメントを実施し、２２日まで市民等から意見を募集している。

　平成２８年度に策定した第２次計画期間が本年度で終了となることから、これまでの取組を検証した上で新たに第３次計画を策定。市教育大綱の基本理念のもと、すべての子どもがあらゆる機会、あらゆる場所で自主的に読書活動を行うことのできる環境を整える。

　第２次計画までの学校での読書活動支援の成果として、全小・中学校における朝読書や、教科学習に応じた団体貸し出し、ボランティアによる読み聞かせなどを実施。市内小・中学校に配置している２人の学校図書館司書と意見交換を行い、学校図書館の現状把握や蔵書構成へのアドバイス等の業務支援の体制づくりを進めてきた。

　第３次計画策定に当たって実施した幼児児童生徒のアンケート結果をみると、「読書が好き」と回答する子どもは全体の約６割を維持する一方で、１ヵ月に本を１冊も読まなかった割合は、校種が上がるごとに増加傾向にある。

　本を読まない理由には「読みたい本がない」という回答が多く、「時間の都合よりも、読みたいと思う１冊に出会えていない傾向がうかがえる」と分析している。

　これらを踏まえ、第３次計画の基本目標に、①家庭・地域・学校等を通じた社会全体での子ども読書活動の推進②読書活動の推進のための環境の整備に取り組む―の２点を設定。

　読書活動推進のための方策として、①の学校等における読書活動の推進では、朝読書など一斉読書の取組の継続や、読み聞かせ活動の実施、図書館との連携による読書活動の推進などに取り組む。

　②の学校での環境整備については、図書館からの定期的な図書の貸し出しによる朝読書・学級文庫・教科学習等への支援や、学校図書館司書と図書館司書が協働で選書することによる魅力ある学校図書館づくり、学校と図書館による連絡会の開催などを進めていく。

　これらの取組を通じ、令和７年度までに「本を読むことが好き」の児童生徒の割合を幼児９０％、小学生７０％、中学生６０％、高校生５５％とするほか、「１ヵ月に１冊以上の本を読む」割合を幼児９５％、小・中学生９０％、高校生５０％とすることなどを目指す。

(市町村 2021-02-18付)