４年度から網走市教委　調理業務を民間委託　学校給食調理場一部集約

（市町村 2021-02-19付）

　【網走発】網走市教委は令和４年度、学校給食調理場の一部を南地区共同調理場（南小学校内）と仮称・潮見地区共同調理場（潮見小学校内）の２ヵ所に集約する方針だ。それに伴って、集約した２ヵ所の調理場における調理業務などを民間に委託する計画も明らかにした。調理員の確保や児童生徒数の減少、小規模調理場の運営などが課題となっている中、継続的・安定的に給食業務を運営できる体制を整えるもの。６～８月ころにかけて、調理場改修および増築工事の発注・着工、調理業務等委託事業者の選定・契約を進める予定。

　市内における学校給食業務はすべて市の直営。桂ヶ岡地区（網走小内）、向陽ヶ丘地区（中央小内）、南地区（南小内）、東部地区（東小内）、西部地区（西が丘小内）の５ヵ所の共同調理場と、白鳥台小、潮見小、西小、呼人小中の４ヵ所の自校単独調理場があり、児童生徒２４５２人分（２年度現在）の給食を調理・提供している。

　調理員には、正職員が６人、会計年度任用職員が３５人配置されているが、労働需給のひっ迫によって近年は確保が極めて困難な状況。さらに、児童生徒数の減少なども影響し、小規模調理場の効率的・安定的な運営が課題となっている。

　今後も、安全・安心な給食を確実かつ効率的に、継続して安定的に運営できる体制を整えるため、小規模調理場の大規模調理場へ集約する方針を示し、３年度当初予算案に１億１７５０万円を盛り込んだ。

　計画によると、東部地区共同調理場と白鳥台小調理場の２ヵ所を南地区共同調理場に集約。呼人小中調理場は潮見小調理場に集約し、仮称・潮見地区共同調理場とする。これによって、現在９ヵ所ある調理場が６ヵ所となる。

　また、集約した２ヵ所の調理場における一部業務を民間に委託する方針だ。委託する業務は、調理、配膳・配送、食器洗浄など。献立の作成や食材の発注などは、これまでどおり市で行うこととしている。

　事業者の選定は、提案型のプロポーザル方式で行う予定。継続的・安定的な業務、衛生管理・職員研修などの取組を総合的に判断する。

(市町村 2021-02-19付)