連帯意識 重んじる子　石山東小　本年度閉校の札幌市立学校

（札幌市 2021-03-31付）

閉校式当日の石山東小

　札幌市立石山東小学校（小松靖一校長）は、昭和６１年開校。学校教育目標「ひとりひとりを大切にし温かみとうるおいのある学校」のもと、「目的意識をもち主体的かつ創造的に学ぶ子どもを育てる」「連帯意識を重んじ自律性と社会性に富む子どもを育てる」などを掲げ、様々な活動を行ってきた。

　特色ある教育活動として、全学年での縦割りグループで取り組む「ふれあい活動」を展開。農園で野菜を育て、収穫した野菜を日ごろ世話になっている地域の人や高齢者へ格安で販売した。

　売上は、グループごとにカレーなどを調理して食べる際、野菜以外の材料を買うために使用したほか、次年度の活動に向け、種や苗を購入。本年度はユニセフやコロナ禍で頑張っている医療機関に寄付した。

　また、外遊びを積極的に推奨。四季ごとにグリーンタイム、ブラウンタイム、ホワイトタイムと時間を設け、夏季のグリーンタイムには、芝生グラウンドで遊んだのち、５分間全校で雑草抜きに取り組んだ。

　秋のブラウンタイムは、全校で落ち葉拾いを実施。次年度のふれあい活動における野菜づくりに生かすため、畑に入れて土をつくった。

　取組の効果として、児童は風邪をひきにくく、学級閉鎖率は低くなった。

　地域とのかかわりも深く、登校時は毎朝、「子どもを守る会」の人々が通学路の危険個所で子どもたちを見守った。集団下校訓練や実際の集団下校の際は、学校からのメールでの呼びかけによって学校に参集。クマが出没した際も、教職員とともに、子どもたちの安全確保に努めた。

　先月下旬に挙行した閉校式では、芸術の森地区連合会の厚意によって、グラウンドから惜別の花火が打ち上げられた。

　地域で学校を支え合い、子どもたちを育んできた同校。小松校長は「地域の方々、保護者の方々には感謝の気持ちでいっぱい」と話している。

(札幌市 2021-03-31付)