本年度閉校の札幌市立学校　心豊かに学ぶ子　常盤小

（札幌市 2021-03-30付）

常盤小の校舎

　札幌市立常盤小学校と石山東小学校が統合し、次年度から芸術の森小学校として生まれ変わる。惜しまれながら閉校となる２校を、きょうから２回にわたり連載で紹介する。

　札幌市立常盤小学校（神坂淳校長）は、大正５年に開校した。学校目標に「心豊かに触れ合い　自ら学ぶ子」、児童像に考える子・やりぬく子・思いやりのある子・元気な子を掲げ、様々な活動を行ってきた。

　特色ある教育活動では、「いちいの輪活動」を実施してきた。１～６年生までの縦割りグループによる異学年交流活動。１０人程度の小集団で様々な活動に取り組むことを通して、異学年同士のコミュニケーションを深めながら、自分で考えて活動する楽しさや、思いやりをもって教え合い・助け合う態度を育てることを目標にしてきた。

　６月には、グループごとに芸術の森でオリエンテーリングなどを行った。９月には、スポーツ大会「いちりんピック」を開き、グループで練習した成果を発表。１１月には５年生が活動の中心になり教室で読み聞かせ活動を行った。３月には「ありがとうさようならの会」を行い、１年間の活動の振り返りをしてきた。

　また、「なわとびジャンピオン」では縄跳びカードを活用したり、全校共通の時間を設け縄跳びを親しむ機会を増やしたりすることで、縄跳びの取組の充実を図った。ジャンピオンカードは難易度別に３種類のカードがあり、児童は自分の目標を立て、名人賞や達人賞などを目指して、中休みのグラウンドで練習した。

　閉校に伴い神坂校長は「常盤の教育は、この地に開拓の鍬を下ろした先人が、わが子たちのために教育の場を設けたいという切実な願いから、住民自らの手で教育所を開設したのが始まり」と当時の歴史を回顧。４度の移転や名称の変更などを思い返しながら、「この間、変わらず本校を支えてくださった地域・保護者の方々に、感謝申し上げる」と話している。

(札幌市 2021-03-30付)