札幌法務局　２年人権侵犯事件　学校いじめ　８件に　体罰事案３件　減少続く

（国 2021-03-31付）

　札幌法務局は、令和２年１年間における道内の人権侵犯事件の状況をまとめた。学校におけるいじめに関する案件は２件減の８件。教育職員関係による体罰事案は５件減の３件となり、いずれも減少が続いている。

　法務省の人権擁護機関は、人権侵犯事件調査処理規程に基づき、人権侵犯を受けた人の申告などから人権侵害による被害の救済に努めている。

　札幌法務局が発表した道内（札幌・函館地方・旭川地方・釧路地方法務局管内）における２年人権侵犯に対する新規救済手続き開始件数は、前年比８１件減の３０５件。処理件数は４７件減の３３２件となった。

　新規救済手続き開始案件のうち、学校におけるいじめに関するものは２件減の８件。前年に受理した案件を含む処理件数を含め、いずれも法律上の助言や関係行政機関・団体などを紹介する「援助」となっている。

　教育職員関係に関する新規救済手続き開始案件は２０件。このうち、体罰によるものが前年より５件減の３件で、ピーク時となる平成２６年の１３０件から減少が続いている。

　処理件数は１７件。「援助」が１１件、相手方の反省を促し、善処を求める事理を説き示す「説示」が３件、被害の救済または予防について実行的な対応ができる者に必要な措置を求める「要請」が２件、当事者間の関係調整を行う「調整」が１件などとなっている。

(国 2021-03-31付)