津別町３年度教育行政方針　学校運営協議会が始動　地域総がかりで子を育成

（市町村 2021-04-05付）

津別町教委・宮管玲教育長

　【網走発】津別町教委の宮管玲教育長は令和３年度教育行政方針として、コミュニティ・スクールを始動し、学校と家庭、地域が目標や課題を共有しながら、地域総がかりで子どもたちの育成を目指す考えを示した。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼社会で生きる力を育む教育の推進

　義務教育においては、２年度に国のＧＩＧＡスクール構想に基づき整備した高速大容量の通信ネットワークと１人１台端末のＩＣＴ環境を日常的に活用するとともに、主体的・対話的で深い学びへの授業改善を支援し、生涯にわたって能動的に学び続ける力を育む。

　特別支援教育については、多様な子どもたちの支援ニーズに応えるために中学校の支援員を増員し、長所を伸ばす多様な自立活動や教科学習を支援する。小・中学校間の連携はもとより、学校と家庭、地域、関係機関などが長期的な視点で連携して取り組む体制づくりや、教職員のスキルアップのための研修を計画的に推進する。

　外国語教育の充実については、ＡＬＴ（語学指導助手）の各学校・こども園への派遣を継続し、小学校ではすべての英語の時間を担任とＡＬＴがチーム・ティーチングによって、コミュニケーション力を育む。

▼豊かな人間性を育む教育の推進

　ふるさと教育の充実については、生活科や社会科などの教科、総合的な学習の時間における地域学習によってふるさと津別の理解を深め、愛着と誇りに思う気持ちを育む。木工の専門家を講師に小・中学校で実施している木育授業は、町の基幹産業の一つである林業や木の文化の理解を深める津別ならではの教育活動であり、林業関係者の協力を得ながら活動を充実させる。

　中央公民館司書職員を定期的に学校に派遣し、学校や家庭における「家読、よむ日のススメ（４と６のつく日は読書の日）」の推奨や小学生・中学生新聞の配置、移動図書の取組を継続し、学校図書室の読書環境整備を推進する。

▼健やかな体を育む教育の推進

　全国体力・運動能力、運動習慣等調査などの活用や分析をもとにした体育授業の改善を支援し、子どもたちの体力・運動能力・運動意欲の向上を図る。

　健康教育の推進については、学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアルに基づき、感染およびその拡大のリスクを可能な限り低減させることを徹底する。その上で、子どもたちの健康や体力の増進のため、早寝・早起き・朝ごはんを基本とする望ましい生活習慣の定着をはじめ、養護教諭を中心に家庭と連携・協力した指導体制づくりを支援する。

▼学びをつなぐ学校づくりの実現

　津別高校への支援については、振興対策協議会と連携し、教科書購入費の全額補助などの各種支援を継続する。町外高校に進学した生徒も利用できる公設民営塾Ｐｌｕｓを、本町の魅力的な取組として推進する。

　学校運営の改善については、教職員の在校時間を客観的に把握するとともに、学校における働き方改革「津別町アクションプラン」に基づき、校務支援システムの積極的な活用などの取組によって、教職員一人ひとりの業務改善を推進する。

▼学びを支える家庭や地域との連携・協働の推進

　学校運営協議会制度（コミュニティ・スクール）を始動し、人口減少や少子高齢化という社会の大きな変化の中、学校と家庭、地域が目標や課題を共有しながら、地域総がかりで子どもたちを育むことを目指す。

(市町村 2021-04-05付)