札幌市教委　３年度人権教育推進事業　研究推進校等１８校程度　アイヌ民族学習など５つの課題

（札幌市 2021-04-12付）

　札幌市教委は、令和３年度人権教育推進事業について、「アイヌ民族に関する学習の研究を窓口とした人間尊重の意識を育む研究」などの５つの課題ごとに研究推進校・パートナー校として、計１８校程度を指定する。人権課題「民族教育」「子どもの権利」「性」に関する学習の研究を窓口に、心豊かにたくましく生きようとする態度を育む研究を推進。各課題の授業展開例や学習資料、授業で使用したＰＲ資料などの各研究実践資料を作成し、各学校における人権教育の充実を図る。研究推進校・パートナー校は、４月下旬ころから順次決まる見通し。

　事業は、平成２３年度から実施。市学校教育の重点に教科等の枠組みを超えた教育として位置付けている人間尊重の教育について、「校種間の連携による連続性のある教育」「教師自らの人間尊重の意識の向上」「子ども自身が人間尊重の意識の高まりに気付く手だての構築」の３つの視点から、各学校における人権教育の充実を図っている。

　本年度の研究推進の課題として、①アイヌ民族に関する学習の研究を窓口とした人間尊重の意識を育む研究②子どもの権利にかかわる学習の研究を窓口とした人間尊重の意識を育む研究③性に関する学習の研究を窓口とした人間尊重の意識を育む研究④人権尊重の意識を育む学級経営等の研究⑤人権教育を基盤とした学校づくり等の研究―の５点を設定。今後、これら課題について研究を進める研究推進校・パートナー校を計１８校程度募集する。

　①のアイヌ民族に関する学習の研究で３校程度、民族共生象徴空間（ウポポイ）を活用した学習の研究で５校程度を募集。②で２校程度、③で４校程度④で３校程度、⑤でパートナー校１校を指定する。

　各研究推進校・パートナー校は、学校教育の重点で示した人権課題「民族教育」「子どもの権利」「性」に関する学習の研究を窓口に、子どもが互いの個性や多様性を認め合い、心豊かにたくましく生きようとする態度を育む取組の研究を進める。

　成果の普及に当たり、研究推進校・パートナー校は、授業展開例や学習資料、授業で使用したＰＲ資料など、各研究実践資料を市教委に提出する。

　市教委は、各研究推進校・パートナー校から提出された実践資料をまとめ、校務支援システムに掲載。また、市内の学校に提供するとともに、『人間尊重の教育にかかる指導の手引』としてまとめ、全校へ配布する予定だ。

(札幌市 2021-04-12付)