各地で公立高配置計画地域別検討会
(道・道教委 2021-05-06付)

◆石狩 6年度中卒者5年度比125人増 少人数学級の要望挙がる 以降4年 8~9学級減

 道教委は4月23日、公立高校配置計画地域別検討会石狩学区をオンライン開催した。管内の教育関係者80人が参加。令和6年度は5年度比で2~3学級相当の中卒者増が見込まれる一方、7~10年度の4年間で8~9学級相当の中卒者数が減少する見通しを示した。意見交換では、学級数減少による教職員配置への不安や、少人数学級の要望などが挙がった。

 冒頭、石狩教育局の堀本厚局長があいさつ。急速な中卒者の減少によって高校の小規模化が進む中、高校の再編は避けられない重要な課題とし、「本道の高校における教育水準を維持し、活力ある教育活動を展開する観点に立ち、“これからの高校づくりに関する指針”に基づいて進めていきたい」と述べた。

 引き続き、道教委高校教育課の塙浩伸企画・支援担当課長、小倉賢治課長補佐(高校配置)が各種資料を説明した。

 学区別検討資料では、4~10年度の学区内中卒者数を説明。本年度策定する配置計画(3ヵ年)の対象に追加する6年度については、5年度比で125人増となり、2~3学級に相当する増加となることを説明した。

 また、7~10年度の4年間では、530人が減少し、8~9学級に相当することを説明した。

 意見交換では、北広島市教委の吉田孝志教育長が質問。

 本年度、市内道立高校2校がそれぞれ1間口減少し、二次募集後の学級数調整で1学級減ったことによって、教職員の配置による指導上の問題がないかただした。

 小倉課長補佐は、二次募集後の学級減について、教員の配置は教育課程編成上で支障が生じないよう事前に学校と打ち合わせ、必要な教員数に応じて措置していることを伝えた。

 このほか、私立高校と公立高校の講師比率に関する質問や、学級定員の引き下げを要望する声が上がった。

◆十勝 7~10年度4~5学級減 学級数 性急な判断避けて 公私協力し管内教育発展を

 【帯広発】道教委は4月22日、十勝合同庁舎を主会場に公立高校配置計画地域別検討協議会十勝学区を開いた。ウェブ会議システムZооmで68ヵ所を接続。令和7年度から10年度までの配置計画の見込みとして、中卒者218人の減少が推計され、4~5学級の減が見込まれることを説明した。

 協議会は、管内68ヵ所から市町村長や高校長、市町村教委関係者、小・中学校長、PTA、商工会議所職員、傍聴者などがオンラインで参加。

 冒頭、あいさつに立った十勝教育局の村上由佳局長は、高校教育の発展・充実への関係者の取組に感謝した上で、「これからの魅力ある高校教育の充実に向けて、高校配置計画について説明していきたい」と述べた。

 続いて、道教委高校教育課の塙浩伸企画・支援担当課長、小倉賢治課長補佐(高校配置)が本年度の十勝学区における生徒の進路動向や管内の中学卒業者数の推計などを説明。本年度の入学選抜において、二次募集後に音更高校、本別高校、広尾高校でそれぞれ一間口の減となったことを伝えた。

 また、3年度の間口の増減については本別高で1間口の増。4~6年度までにはゼロ~1間口の調整が必要なことを報告した。

 さらに、7~10年度までの高校配置計画の見込みについて、管内中卒者が218人減少することが推計されるとし、4~5学級の減が見込まれることを説明した。

 協議に移り、参加者から、市町村で通学費の援助などの高校存続に対して支援していることや、4年度の学級減について、3年度だけの入学実績から性急な判断をしないよう求める声が上がった。私学関係者は、生徒確保の難しさにふれながら、「公立と私立が協力して管内教育の発展に寄与していきたい」と述べた。

◆後志 7~10年度1~2学級減 地元校 存続望む声 私立に配慮した定員調整を

 【小樽発】道教委は4月20日、公立高校配置計画地域別検討協議会(後志学区)をオンラインで開催した。後志管内の関係者ら約100人が出席。令和7~10年度までに1~2学級に相当する中卒者減となる見通しなどを示した。意見交換では、参加者から地元高校の存続を望む声が上がっていた。

 道教委高校教育課の塙浩伸企画・支援担当課長、小倉賢治課長補佐(高校配置)が公立高校配置計画の考え方、地域創生に向けた高校魅力化などについて説明。

 後志学区については、5年度に小樽潮陵高校で1学級の減、6年度にゼロ~1学級に相当する中卒者の減、7~10年度までの4年間で1~2学級に相当する中卒者の減となる見通しを示した。

 出席者との協議では、「学校と地域が協力した活動や検討会を開催している中で、学校におけるきめ細かな指導が地域に伝わってきており、地域創生の担い手である生徒が地元で唯一通える蘭越高校の存続を要望する」「多くの卒業生が地域で活躍するなど地域の活力となっていることから、岩内高校を維持するため、地域とPTAが支援していきたい」などの声が上がっていた。

 このほか、私立高校に配慮した定員調整、小規模校の存続、魅力的な学校づくり、望ましい学校規模などに関する質問や意見、要望が寄せられた。

(道・道教委 2021-05-06付)

その他の記事( 道・道教委)

高校配置計画協議会オホーツク3学区 進路の選択肢残して 美幌高1学級減などで意見

 【網走発】道教委は4月27・28日の2日間、第1回公立高校配置計画地域別検討協議会(オホーツク中学区、東学区、西学区)をオンライン開催した。27日の中学区の協議会には58人が出席。令和5年...

(2021-05-07)  全て読む

道教委 中1ギャップ未然防止事業 新たにICT活用研究 推進地域に全道15中学校区

 道教委は、中1ギャップ問題未然防止事業の令和3年度推進地域、推進校を決定した。推進地域は滝川市立江陵中学校など新規6中学校区を含む15中学校区。本年度は新たに、不登校児童生徒へのICTを活...

(2021-05-07)  全て読む

第1弾 教育の情報化など 道教委 ICT活用研修配信開始

 道教委は、オンライン研修プログラムの配信を「ICT活用“みんなで研修プログラム”」サイトから開始した。教員のICT活用指導力の向上に向けた新たな試みで、第1弾として「今日的に求められる教育...

(2021-05-07)  全て読む

全道代表高校長研究協議会 道教委所管事項① 新学習指導要領に円滑移行 ICT活用した授業推進

表・上  道教委は令和3年度全道代表高校長研究協議会(4月13日、オンライン開催)で、各課等の担当者による所管事項の説明を行った。うち、高校教育課およびICT教育推進課は、新高校学習指導要領の円滑な...

(2021-05-07)  全て読む

釧路管内3年度教育推進の重点 GIGAスクール実現 キーワードに 「学びの保障」

釧路教育局長・相川芳久  【釧路発】釧路教育局の相川芳久局長は4月中旬、釧路総合振興局で開かれた管内市町村教委教育長会議で令和3年度の管内教育推進の重点を示した。本年度の「釧路っ子の“学び”を支える管内教育推進マッ...

(2021-05-06)  全て読む

後志局教育長会議で川端局長 好取組共有し課題解決

後志局管内市町村教委教育長会議  【小樽発】後志教育局は4月中旬、管内市町村教委教育長会議をオンラインで開催した。川端香代子局長が令和3年度管内教育推進の重点を示したほか、担当者が所管事項を説明。管内教育の充実に向け、理解...

(2021-05-06)  全て読む

後志局が管内公立学校長等会議 実現過程振り返り共有を

 【小樽発】後志教育局は4月中旬、後志管内公立学校校長・副校長・教頭会議をオンラインで開催した。本年度管内教育推進の重点について、「全ての子どもに必要な資質・能力を育成する」ことをテーマに取...

(2021-05-06)  全て読む

道教委が女性教職員活躍推進会議 女性管理職15%に向け 候補者の計画的育成など要請

 道教委は26日、道庁別館で女性教職員の活躍推進にかかる会議をオンライン開催した。本年度からスタートした特定事業主行動計画(第2期)の概要を説明。管理職員に占める女性職員の割合を15%とする...

(2021-04-30)  全て読む

第72回全国学校給食研究協議大会 連携・協働し食育推進 道教委 10月開催へ実行委設立

 道教委は23日、道庁別館で第72回全国学校給食研究協議大会北海道実行委員会設立総会を開催した。委員長を務める小玉俊宏教育長は、多くの関係者が参加し、学校・家庭・地域が連携・協働して食育の充...

(2021-04-30)  全て読む

道教委 3年度働き方改革推進事業 恵庭など13市町村で 35校 手引活用し業務改善

 道教委は、令和3年度働き方改革推進事業の推進地域と推進校を決定した。推進地域は恵庭市など新規7市町村を含む13市町村、推進校は新規10校を含め、小・中学校、高校、特別支援学校合わせて35校...

(2021-04-30)  全て読む