全道代表高校長研究協議会 道教委所管事項① 新学習指導要領に円滑移行 ICT活用した授業推進(道・道教委 2021-05-07付)
道教委は令和3年度全道代表高校長研究協議会(4月13日、オンライン開催)で、各課等の担当者による所管事項の説明を行った。うち、高校教育課およびICT教育推進課は、新高校学習指導要領の円滑な移行に向けて、教育課程の編成・実施における授業時数の確保、ICTを活用した授業の推進などを求めた。このほか、新型コロナウイルス感染症にかかる臨時休業の対応、オンライン等を活用した学習活動の支援なども要請した。概要はつぎのとおり。
《高校教育課・ICT教育推進課①》
【公立高校入学者選抜】
▼3年度入学者選抜
3年度公立高校入学者選抜は、概ね円滑に実施していただいた。本年度は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止の観点から感染症対策の徹底を図り、受検者が安心して学力検査等に臨めるよう対応いただいたことに感謝。
▼3年度入学者選抜の概要(第2次募集合格発表時)
定員に対する充足率の合計は、前年度(83・3%)より1・4ポイントの減。
▼学力検査結果の口頭による開示
開示件数は、前年度に比べ523件多い7733件(前年度は7210件)。
開示実施率は、前年度比3・48ポイント増の30・30%(前年度は26・82%)。
【入学者選抜の改善】
▼4年度以降の入学者選抜の改善
入学者選抜の改善については、元年6月に公表した道立高校入学者選抜における改善の基本方針を踏まえ、3年3月22日付教高第3211号高校教育課長通知によって一般入学者選抜における学力検査および定時制の課程における入学者選抜の概要を示した。
具体的な内容については、3年9月に決定予定の入学者選抜実施要項において定めることとしている。
▼4年度入学者選抜における学校裁量にかかる事項
学校裁量にかかる事項の調査は、3年3月22日付教高第3212号によって依頼。調査結果については、6月中旬を目途に公表する予定。
各学校においては、入学者選抜改善の趣旨を踏まえ、学校裁量にかかる事項の改善を図り、学校の特色を生かした選抜を行っていただきたい。特に、定時制の課程を設置している学校においては、受検者の多様なニーズに対応するため、自己推薦を積極的に導入していただきたい。
【国旗・国歌の実施】
各学校の2年度卒業式および3年度入学式の状況について報告していただいた。概ね各学校の実態に応じて、適切に実施。今後の入学式、卒業式においては、学習指導要領および元年9月24日付教義第836号通知に基づき、適切に実施していただきたい。
【教育課程の編成・実施】
▼4年度高校教育課程にかかる届出のスケジュール
新年度入学生にかかる教育課程表(A・B表)については、例年、3月上旬に教育局を通して提出いただいた。提出後、3年度が始まった5月以降に、学校教育指導訪問等において、A・B表について教育局と協議していただいているが、現行のスケジュールでは、当該年度の教育課程に不適切な事項があった場合、修正することができない。また、4年度からの新学習指導要領への円滑な移行を期す必要もあることから、A・B表の提出のスケジュールを見直し、3年度内に4年度A・B表の確認を行う。
今後のスケジュールについては、3年8月上旬に学校から教育局にA・B表(案)を提出していただき、その後、学校と教育局でA・B表(案)の内容の確認作業を行い、4年3月上旬に完成したA・B表を提出していただく。
▼教育課程の編成・実施
3年1月18日付教高第2573号通知に基づき、教育課程等の点検を確実に行っていただきたい。本年度も、指導主事による学校教育指導訪問の中で、各学校の状況を把握させていただく。
▼授業時数の確保
各教科・科目等の授業時数を確保することは、学習指導要領において明確に示されている。公立の教育機関としてこの基準を順守していただきたい。
各学校においては、定期的に授業の実施状況を確認し、年度当初に予定した授業時数を確実に実施していただきたい。
▼教科書採択
4年度以降に使用する教科書については、2年12月7日付教高第2184号「道立学校の教科書(中等教育学校の前期課程並びに特別支援学校の小学部及び中学部において使用する教科書を除く)の採択に関する実施要綱の一部改正について」によって採択する。
教科書の選定に当たっては、対外的に説明責任を果たすことができるよう、教科書選定委員会において、教科書採択に関する基本方針および教科書採択に関する観点などに基づき適切に実施するとともに、資料を整備・保存していただきたい。
4年度に使用する教科書の選定に当たっては、教育長の採択後に教科書の変更や追加がないよう、教育課程表との整合を図るなどして、十分に確認していただきたい。
また、4年度に道高校遠隔授業配信センターの配信対象校となる予定の学校においては、当該教科書を選定し、報告していただく。
▼道高校教育課程改善会議構成員
『高校教育課程編成・実施の手引』の作成等に協力いただく副校長、教頭および教諭については、道高校教育課程改善会議構成員として年度当初に依頼。各学科に共通する各教科においても構成員の依頼を検討する予定。
▼ICTを活用した授業の推進
新学習指導要領では、情報活用能力が言語能力や問題発見・解決能力等と並び、学習の基盤となる資質・能力として位置付けられており、各学校においては、その育成を図るとともに、主体的・対話的で深い学びを実現するため、ICTを適切に活用した学習活動の充実を図ることが求められている。
新学習指導要領は4年度入学生から実施されるが、それ以前であっても、可能な限りその趣旨を踏まえた教育課程の実施が求められており、各学校においては、ICT活用授業指針に基づき、今あるICT機器やクラウドを最大限活用し、主体的・対話的で深い学びの視点からの授業改善を進めていただきたい。
▼スクール・ミッションの再定義のスケジュール
スクール・ミッションについては、2年12月16日付教育指導監事務連絡によって各学校から提出いただいた。
3年10月に、各学校が策定するスクール・ポリシーを公表できるよう、スクール・ミッションを再定義する予定。
スクール・ミッションは、道教委が各学校につき一つずつ再定義するのではなく、いくつかのスクール・ミッションを類型化して定義し、その中から各学校に選択していただく方向で検討している。
その後、スクール・ミッションに基づきスクール・ポリシーを策定していただく。
▼北方領土の学習の充実
▽教員の研修の充実等
平成29年4月28日付教義第189号通知「北方領土問題に関する研修や事業等の周知について」に基づき、北方領土対策協会等が行う研修や事業への教員等の参加について、本年度も配慮をお願いする。
また、各学校において、同協会ホームページに掲載されているつぎの動画等を活用していただきたい。
・動画「北方領土エリカちゃん」
・教材『北方領土学習教材集』
▽ポスターコンテスト等への協力
「北方領土の日」ポスターコンテスト、「北方領土を考える」高校生弁論大会について、生徒に対し応募を働きかけるとともに、こうした事業の周知を通して、北方領土問題への関心を高めさせるなど、北方領土に関する学習の充実を図っていただきたい。
▽アニメ映画「ジョバンニの島」の活用
北方領土における実話をもとに制作された映画「ジョバンニの島」は、北方領土に関する生徒の興味を高め、理解を深める上で有効な素材。
映画については、26年12月25日付教義第1485号通知「北方領土を舞台にした映画“ジョバンニの島”の活用等について」のとおり、芸術鑑賞会などでの上映や図書館用DVDおよび原作図書の配置等に配慮をお願いする。
▼主権者教育の充実
高校生の投票や学校の指導に対する道民の関心が高いことから、各学校の指導計画に基づき、国が作成した副教材や道議会事務局が作成している高校生向け議会広報紙『みんなの道議会』の活用や、総合的な探究の時間などにおける、選挙管理委員会と連携した模擬選挙、地方議会の視察や地域住民の意見を聞きながら地域の課題の解決策を探る学習など、実践的な学びを通した政治的教養を育む教育の一層の充実を図っていただきたい。
一方で、各学校では、教育基本法第14条第2項に基づき、政治的中立性を確保することが求められるとともに、多様な見方や考え方のできる事柄、未確定な事柄、現実の利害等の対立のある事柄などを授業等で取り上げる場合には、生徒の考えや議論が深まるよう様々な見解を提示するなどして、特定の見方や考え方に偏った取扱いによって生徒が主体的に考え、判断することを妨げることのないよう十分に留意する必要がある。
このことについて教職員に周知をお願いする。
▼生徒の英語力向上に向けた取組等
道教委では、本道の生徒に英語で少なくとも日常的なコミュニケーションができる力を身に付けさせるため、高校卒業段階でCEFR A2レベル相当以上の英語力を有すると思われる生徒(英検準2級以上などを取得している生徒、または同程度の力を有していると考えられる生徒)の割合を50%以上とすることを目標としている。
言語の使用場面と働きを明らかにし、具体的な文脈を想定した上で指導すること、語句や文構造、文法事項などの取扱いに関して、用語や用法の区別などの指導が中心とならないよう配慮し、実際に活用できるように指導すること、聞いたことや読んだことを踏まえた上で、コミュニケーションの中で自らの考えなどについて内容的にまとまりのある発信ができるよう指導することなどに留意し、自校におけるパフォーマンステストの実施や英検などの外部検定試験の活用などによって、生徒の英語力をより客観的に把握し、把握した生徒の英語力を踏まえて生徒の英語によるコミュニケーション能力の育成を図っていただきたい。
高校の英語教員に求められる英語力として、国ではCEFR B2以上(英検準1級相当以上)の資格を取得している高校の英語教員の割合を75%以上とすることを目標としている。
CEFR B2以上等を取得している高校の英語教員の割合の向上に向けては、各試験団体による英語教員を対象とした特別受験制度を活用し、積極的に受験していただくよう指導助言いただきたい。
【各種事業等】
▼道高校「未来を切り拓く資質・能力を育む高校教育推進事業」
▽学習状況等調査および学力テスト
道立高校全日制の1・2年生(定時制は2・3学年)および道立中等教育学校4・5年次生、希望する市町村立高校1・2年生(定時制は2・3学年)が、2月8日から3月末日の期間に実施している。
本年度から2学年(中等教育学校は5年次、定時制においては2学年または3学年)が9~10月に実施できるよう新たなテストを作成中。
本テストを、高校生のための学びの基礎診断における測定ツールとして活用する学校においては、実施時期を検討する際の参考としていただきたい。
▽道高校「学びの重点化」推進プロジェクト
本プロジェクトは、前年度から、札幌北陵、苫小牧南、名寄、上士幌を研究指定校として実施している。
本事業は、各教科等において、学習内容のまとめ方や指導の順序、重点の置き方や取扱いの軽重等を工夫するなどして学びの重点化を図り、主体的・対話的で深い学びを実現することを目的としている。各学校においては、研究指定校の取組の成果等を参考にして授業改善を図っていただきたい。
▽授業改善セミナー
実施方針等に大きな変更はないが、前年度から、教科「情報」について、すべてのブロックで開催。
今後、スペシャリストの委嘱や授業改善セミナーにおける会場の提供について依頼があった場合には、理解・協力いただきたい。
また、本年度は、カリキュラム・マネジメントの確立や、主体的・対話的で深い学びの視点からの授業改善に加え、観点別学習状況評価をテーマとする予定。
▽学習支援員の派遣による学習サポート
前年度に引き続き、学校サポーター派遣事業を実施。
前年度は17校を指定し、大学生や退職教員が、授業や放課後の予習・復習を補助した。
本年度においても、希望校が多くなった場合は、希望調書の内容を参考に選定する。
▼道徳教育の抜本的改善・充実にかかる支援事業
本年度、文部科学省に事業を申請中。
本事業の目標は、「道徳教育推進教師を中心とした全教員による道徳教育を推進するとともに、道徳教育の全体計画を教科等横断的な視点によって見直し、各教科等の取組を関連付け学校全体で道徳教育に取り組むことや、地域の人材や関係諸機関と連携した取組等の改善・充実を図ることによって、生徒の相互に個性や立場を尊重する態度や規範意識、生命を大切にする心や思いやりの心などの豊かな心を育成する」こと。
本事業が採択となった場合、全道から推進校4校を選定する予定。
▼地域医療を支える人づくりプロジェクト事業
▽医進類型指定校等連絡協議会
本年度の医進類型指定校等連絡協議会は、6月3日(木)にオンラインで開催する予定。
▽メディカル・キャンプ・セミナー
例年8月に3泊4日で実施しているが、新型コロナウイルス感染症の影響等を考慮し、本年度については、オンラインでの講演および講義などを1日、別な日に医育大学の見学およびグループワーク等を1日日程で実施することを検討中。
詳細については、今後、医育大学および関係機関等と調整し決定次第、連絡する。
各学校においては、生徒(2年生)の参加および教員の派遣について、配慮をお願いする。
▽高校生メディカル講座・地域医療体験事業
医進類型指定校のない管内においては、協力校を指定して、高校生メディカル講座および地域医療体験事業を実施する予定。
地域医療体験事業については、前年度は原則中止としていたが、本年度は地域や学校の実態等に応じて実施できることとした。
これらの取組については、指定校および協力校において、高校教育課や教育局と連携し、医育大学や総合振興局、北海道医師会などの協力を得て、内容の充実を図っていただきたい。
また、医学部への進学を目指す生徒が在籍する学校においては、生徒の参加について配慮をお願いする。
▼小・中・高校英語教育支援事業
高校においては、前年度に引き続き、つぎの表のとおり推進校を各圏域に1校として全道に4校、協力校を全道に12校を指定。
各推進校および協力校は、同一管内または市町村内の小・中学校と連携することはもとより、生徒が4技能5領域のバランスの取れた英語力を身に付け、主体的にコミュニケーションを図ることができるよう授業改善を図るとともに、ホームページを活用するなどして本事業の成果の普及を図っていただきたい。
▼ICTを活用した学びのDX事業
国のGIGAスクール構想を踏まえて整備される学習者用端末等のICT環境を効果的に活用し、主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善を推進するため、道教委のICT活用授業指針に基づく実践を行い、その成果を全道に普及することで、授業におけるICTの効果的な活用を推進することを目的として、小・中学校、高校、特別支援学校「ICTを活用した学びのDX事業」を実施する。
事業は、道内の小・中学校、高校、特別支援学校におけるICTを活用した授業改善等の取組について取りまとめ、効果的な事例や校内体制の構築の取組、実践上の課題等について共有するとともに、成果を全道に普及するための総括的な事業である。
高校は10校を推進校に指定するとしており、教育局を通して協力を依頼しているところ。
今後、教育局等で研究協議会を開催し、推進校の実践発表や参加者による授業改善に向けた協議などを行う予定。推進校だけではなく、すべての学校でICTを活用した授業改善を行っていただきたい。
▼学びの保障オンライン学習システムの導入にかかる調査研究事業
本事業は2年度に文科省が実施したもので、夕張、天塩、枝幸の3校に実証校として取組を行っていただき、各校が実施後に回答したアンケート等に基づき、国が構築しているシステムの改善が行われる。今後、文科省から連絡があり次第、情報提供する。
※学びの保障オンライン学習システム(通称MEXCBT)とは、文科省が整備を進めている、児童生徒がコンピューター端末を用いてオンラインで学習・アセスメントが可能なCBT(Computer Based Testing)システム。
調査研究事業において、プロトタイプを実際に利用して検証し、3年度以降、各地方公共団体等が広く活用することを目指している。
【修学旅行】
2年度の見学旅行を中止または繰り越し、代替行事を既存の行事のほかに特別に設定する場合については、3年3月12日付事務連絡「令和2年度における修学旅行等の次年度への繰り越し実施について」を踏まえ、計画書の提出など、対応をお願いする。
2年度のキャンセル料の取扱いについては、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用し、年度内の回数を限定せずに予算を措置してきた。
本年度は、2年度のキャンセル料として活用してきた臨時交付金の残額はほとんどなく、3年度における新たな補正予算が組まれていないことから、現時点では、前年度と同様の措置を行うのは厳しい状況である。
そのため、年度を繰り越して実施する見学旅行については、キャンセル料が発生しないように計画することをお願いする。
また、当該学年において、3年度に新たに実施する見学旅行については、現時点ではキャンセル料の予算措置が未定である。見学旅行の時期や内容については、教育局と相談の上、キャンセル料が発生しないよう計画することをお願いする。
本年度も引き続き、見学旅行等の旅行・集団宿泊的行事については、その教育的意義や生徒の心情等を踏まえ、可能な限り実施する。
実施に当たっては、生徒の健康・安全を第一に考慮し、地域の感染状況等を注視し、実施時期や道内を含めた旅行先の変更、日程の短縮等について検討する。自主研修については、生徒の状況を把握できるよう工夫すること、移動や体験的な活動、宿泊先等での3つの密の回避を徹底することなど、感染対策を一層徹底するようお願いする。
【特別支援教育】
▼高校における特別支援教育支援員配置事業
「教育上特別な支援を必要としている生徒の状況及び支援の状況の把握について」の調査結果に基づき、11校に支援員を配置。
6月調査に基づく9月配置については、調査結果を踏まえ今後検討。
▼高校等における通級による指導
実施校5校(札幌工業、札幌西・定、札幌琴似工業・定、大樹、更別農業)の各校に国から加配措置。
本年度も、各学校における校内研修などの講師として、通級の指導を担当している教員を派遣する通級指導担当教員活用事業を実施する予定。
各学校においては、通級による指導に対する理解を深め、通級による指導を必要とする生徒が在籍する場合に、適切に対応していただきたい。
通級による指導にかかる調査(実施希望調査)については、9月に実施予定。
▼日ごろからの適切な学習指導
教育上特別な支援を必要としている生徒に対しては、日ごろからチーム・ティーチングや個別指導などによるきめ細かな学習指導に努めるとともに、必要に応じて補習を行うなど、生徒の実態に即した様々な方策を講じていただきたい。
単位の認定に当たっては、障がいのあるなしにかかわらず、授業における生徒の取組状況や課題の提出状況、補習の出席状況など、個々の生徒の学習状況を十分に考慮しながら、多面的に評価していただきたい。
▼入院生徒への対応
前年度、文科省から高校段階における入院生徒に対する教育保障体制整備事業の委託を受け、入院生徒に対する復学までの切れ目のない教育保障体制の整備に関する実践研究を実施。3年3月17日付事務連絡によって、成果報告書等を各学校に送付するとともに、高校教育課ホームページに掲載。
各学校においては、成果報告書等を参考に入院生徒に対する教育保障の充実に取り組んでいただきたい。
本年度については、文科省から高校段階の病気療養中等の生徒に対するICTを活用した遠隔教育の調査研究事業の委託を受け、入院生徒に対するICT機器を活用した効果的な遠隔教育の実施方法等および入院から自宅療養、復学までの単位認定などを含めた切れ目のない教育保障体制の整備に関する実践研究を実施する。
今後、実施要綱等を作成し通知する予定。事業を希望する入院生徒がいた場合、積極的に活用していただきたい。
【男女混合名簿】
2年12月に実施した調査では、道立高校における男女混合名簿の導入状況は、導入済みおよび本年度から導入する学校が全日制193校(100%)、定時制32校(100%)であった。
本調査については本年度をもって終了とするが、各学校においては、引き続き男女平等参画に配慮した教育活動を推進するようお願いする。
【新型コロナウイルス感染症にかかる臨時休業の対応】
学校保健安全法第20条に基づき、学校の臨時休業については、設置者である道教委の判断によって行うことができるとされている。
生徒が陽性となった場合は、2年11月4日付教健体第676号通知「道立学校の児童生徒等及び教職員に感染が発生した場合の対応について」に基づき対応するとしており、特に、本通知の別紙で示されたフロー図に従って対応するとしている。
各学校においては、生徒が陽性となった場合、速やかに教育局に報告するとともに、当該生徒の情報および臨時休業の判断等に必要な情報を関係の保健所に提供するなどの対応が求められる。
そのため、本通知の内容を十分に確認し、校内において、陽性者が出た場合の対応について共通理解を図るなど、事前の準備をいただきたい。
【オンラインによる生徒の健康観察等の実施】
3年2月16日付教健体第988号通知を踏まえ、多くの学校でオンラインを活用した春休み期間中の生徒の健康観察等を実施している。
このたび構築したGoogle Workspace for Education(前G Suite for Education)を活用した「体調・行動等入力フォーム」は、休業日も含め、日常的に生徒一人ひとりの状況を即時に把握できるとともに、毎日の状況をデータとして蓄積し、生徒への指導に役立てられるなどの利点があるほか、担任教諭が毎日のホームルームの際に健康確認をする業務を軽減することが期待できる。
各学校においては、生徒に対し登校前に各自の体調を確認し、体調・行動等入力フォームに入力するよう指導するなどして、新学期以降も本フォーム等を活用したオンラインによる生徒の健康観察を実施するなど、生徒が安全で安心な学校生活を送ることができるよう適切な対応を願う。
【日本の次世代リーダー養成塾】
3年3月、道環境生活部くらし安全局道民生活課から各学校に募集要項が送付されている。
事業は、全国の高校生を対象に、日本のみならず世界に通用する人材の育成を目指して行うサマースクールを実施するもの。これまで、マレーシア元首相のマハティール・モハマド氏など、世界で活躍する講師陣からリーダーとしてあるべき姿を学ぶほか、アジアの高校生と社会課題の解決に向けた議論を行い、具体案を提言するアジア・ハイスクールサミットを通して、グローバル人材としての視野や見識を広めた。
前年度は、新型コロナウイルス感染症対策の影響で急遽オンラインでの実施となった。本年度もオンラインで実施予定。北海道枠として10人の参加が可能である。
別途配布した事業報告書には、前年度の養成塾の状況や、参加者の感想、これまでの参加者の一覧がある。参考にしていただき、各校においては、グローバルリーダー育成の一環として、本事業に積極的に参加するよう、生徒に促していただきたい。
【ICT活用】
▼1人1台端末環境の実現
国のGIGAスクール構想の進展によって、2年度中に本道のほぼすべての小・中学校において、1人1台端末環境が実現され、3年度から、授業等における本格的な活用が始まる。
新学習指導要領が実施される4年度からは、小・中学校で端末を活用して学んできた生徒が入学することになり、高校においても1人1台端末を活用した授業を実施する必要があることから、3年度からICTを積極的に活用し、準備を進めていただきたい。
道立高校の1人1台端末環境については、前年度、有識者の意見等を参考に検討を重ね、4年度入学生から年次進行で、BYODによって整備することとなった(3年3月29日付教環第1066号通知「道立学校における1人1台端末環境について」)。
今後、学校ごとに、入学希望者およびその保護者への説明や、端末の調達方法等について検討する必要がある。ICT教育推進課においては必要な情報を収集し、周知するなど、できる限り支援していく。
※BYOD(Bring Your Own Device)=保護者負担で購入した、生徒所有端末の活用
▼ICTを活用した授業の推進
国のGIGAスクール構想や、3年1月の中央教育審議会答申「“令和の日本型学校教育”の構築を目指して」ではクラウドの活用を前提としており、道教委でも、前年度からGoogleのクラウドサービスアカウントの配布を開始している(3年3月末現在、81・2%の道立学校に配布済み)。各学校においては、教員および生徒のアカウントの作成や配布、クラウドを活用した授業の計画など、必要な準備を進めた上で、積極的に活用していただきたい。
アカウントをまだ申請していない学校については、クラウド活用の必要性について今一度確認の上、早急に手続きしていただきたい。
なお、アカウントの運用については、3年3月12日付教環第998号通知「クラウドサービスに係るアカウント取扱要綱の一部改正及びクラウドサービスの利用に係るアカウントの取扱いについて」および添付資料を参照願う。
インターネットやクラウドを介して生徒に著作物を提示(公衆送信)する場合は、通常使用料を支払う必要があるが、授業においては、授業目的公衆送信補償金制度の補償金を支払うことで、無許諾での利用が可能である。道教委は、道立学校分を一括して支払うとしていることから、各学校では、授業において著作物の活用が必要とされる場合には、積極的に活用していただきたい。
なお、授業目的公衆送信補償金制度の詳細については、3年3月16日付教ICT第71号通知「GIGAスクール構想の下で整備された1人1台端末の積極的な利活用等について」に添付した、授業目的公衆送信補償金規程(2年12月18日認可)および改正著作権法第35条運用指針(3年度版)を参照願う。
▼ICT教育推進課の体制
本年度から、これまで教育環境支援課で担当していたICTに関する業務をICT教育推進課に移管するなど、ICT教育推進課の機能を強化し、学校におけるICT活用支援を一層進めていく。
学校におけるICTを活用した授業等の実施にかかる指導助言、ICT機器やクラウドサービスの利用にかかる相談・支援については、引き続き教育局において対応するが、教育局での対応が難しい内容などについては、必要に応じて対応するとしている。
▼ICT活用ポータルサイト
ICT教育推進課では、ICT活用ポータルサイトを開設して情報を集約しており、道教委で作成したICT活用授業モデルとして、授業を実施する際のヒントを集めたTips編と、1単位時間の授業の流れを示したデザイン編を掲載している。各学校において、その他コンテンツを含めて、校内研修や授業準備等で、積極的に活用していただきたい。
▼新型コロナウイルス感染症対策としてのICTを活用した児童生徒の学習活動の支援
3年1月8日付教ICT第59号通知「新型コロナウイルス感染症対策としてのICT課から情報提供を活用した児童生徒の学習活動の支援について」で送付した文科省事務連絡の趣旨を踏まえ、やむを得ず学校に登校できない生徒に対し、自宅等においても学習を継続できるよう、自宅等において、学校が配信した授業等動画の視聴やビデオ会議システム(Google Meet、Zoom等)の利用が困難な生徒とその理由等を把握するなどして、オンライン学習等を行うことができる環境を整えていただきたい。
【ICT環境整備】
GIGAスクール構想によって、閉校予定の学校を除くすべての道立学校に、1Gbpsの高速有線LAN、すべての普通教室へ無線LANを設置するとともに、4間口以上の学校の外部通信回線の増速を行い、新しい学びのための環境整備を行った。
加えて、クラウドサービスを適切に活用できるよう、クラウドサービスにかかるアカウント取扱要綱を制定し、3年9月30日付教環第441号「クラウドサービスの利用に係るアカウントの取扱について」を発出、また、改訂版を3月12日に発出、サービス利用可能範囲を拡充した。こうしたICT機器を有効に活用した授業改善を推進。
さらに、生徒1人1台PC端末環境の実現に向け、安価な生徒用PC端末のBYODによる導入などについて考えを示した。
各学校においては、こうした状況を踏まえ、ICTを活用した授業の一層の工夫改善に取り組んでいただきたい。
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(道・道教委 2021-05-07付)
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道教委は26日、道庁別館で女性教職員の活躍推進にかかる会議をオンライン開催した。本年度からスタートした特定事業主行動計画(第2期)の概要を説明。管理職員に占める女性職員の割合を15%とする...(2021-04-30) 全て読む