高校配置計画協議会オホーツク3学区 進路の選択肢残して 美幌高1学級減などで意見
(道・道教委 2021-05-07付)

 【網走発】道教委は4月27・28日の2日間、第1回公立高校配置計画地域別検討協議会(オホーツク中学区、東学区、西学区)をオンライン開催した。27日の中学区の協議会には58人が出席。令和5年度に留辺蘂高校の募集停止、美幌高校の1学級減を検討していることについて、本年度結論を出す方針を示した。関係者からは「十分に地域の声を反映してほしい」「保護者や子どもたちが希望する進路の選択肢を残してほしい」などの意見が寄せられた。

 27日の中学区の協議会で開会あいさつに立ったオホーツク教育局の野上義秀局長は、「本道においては、急速な中卒者数の減少によって高校の小規模化が進む中、高校の再編は避けて通れない重要な課題となっている」と強調。特色ある高校づくりや高校配置については、「本道の高校における教育水準を維持し、活力ある教育活動を展開する観点に立って、“これからの高校づくりに関する指針”に基づき進めていきたい」と述べ、理解と協力を呼びかけた。

 続いて、道教委高校教育課の岡内誠配置・制度担当課長と岡本浩一課長補佐(高校企画・支援)が学区内の検討状況などについて説明。

 前年度から検討が続いている5年度の留辺蘂高の募集停止、美幌高の1学級減(学科検討中)について、留辺蘂高は北見市内の高校配置に関する検討状況を勘案する期間を置くため、美幌高は新型コロナウイルス感染症の影響に伴う地域の検討状況を勘案し、本年度決定する方針を示した。

 6年度は、学区全体で45人の中卒者数増が見込まれるが、「欠員の状況や市町村ごとの中卒者の状況などを考慮した検討が必要」と述べた。

 7年度以降については、10年までに学区全体で中卒者数が86人減となる見込み。特に、北見市で7年に85人、9年に83人と大幅な減少が見込まれていることから、「北見市内において、再編整備を含めた定員調整の検討が必要」との見解を示した。

 協議では、留辺蘂高や美幌高の話題を中心に関係者から様々な意見が。「学級減によって教職員数が大幅に減少し、教育活動などに影響が生まれる。それによって魅力が損なわれ、入学者減少の悪循環につながることが懸念されている。魅力化実現のためには、地域人材の活用もさることながら、一定数の教職員配置が不可欠。定員調整の検討に当たっては、十分に地域の声を反映してほしい」「6年度に学区全体の中卒者数が45人増となっていることも踏まえ、慎重な判断を」「広域なオホーツクの地域事情に配慮し、保護者や子どもたちが希望する進路の選択肢を残してほしい」などの声が上がった。

 28日午前に行われた東学区では、10年に学区全体で49人、網走市で34人の中卒者数減が見込まれることなどを踏まえ、定員調整の検討が必要と説明した。

 同日午後に行われた西学区では、欠員が40人以上生じている学校について、学科の見直しや定員調整などの検討の必要性を示した。

(道・道教委 2021-05-07付)

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