紋別市教委　１人１台端末の取扱い　緊急時は持ち帰り可能　保護者同意得て原則、家庭で

（市町村 2021-05-28付）

　【網走発】紋別市教委は、児童生徒１人１台端末の持ち帰りについて、臨時休業などの緊急時に限り可能とする方針を決定した。持ち帰り時の取扱いに関する留意点などを定め、２１日付で各小・中学校長あてに通知。保護者の同意を得た上で持ち帰らせることや、原則家庭のネットワークに接続して使用することなどを示した。また、臨時休業などに備え、児童生徒の学びの保障に向けた校内体制の整備なども求めている。

　市教委は前年度、ＧＩＧＡスクール構想に基づく児童生徒１人１台端末として各小・中学校にＣｈｒｏｍｅｂｏｏｋを整備。各校で活用が進んでいる。

　取扱いについては原則学校保管としているが、全国的に新型コロナウイルス感染症が拡大し、学校での感染も増えている状況などを受け、臨時休業等になった際に児童生徒の学びを保障する観点から、学級・学年閉鎖、臨時休業などの緊急時における臨時的措置として端末の持ち帰りを可能とすることを決定。持ち帰り時の取扱いについて定め、各学校長あてに通知した。

　各学校は、機器の取扱いやネットワークの使用に関する保護者の同意を得た上で、持ち帰りを実施。原則、家庭のネットワークに接続して使用することとしている。

　ネットワーク環境が整備されていない家庭がある場合は、市教委が管理するモバイルＷｉ―Ｆｉルーターを貸し出す。

　端末を活用した取組として、Ｇ　ＭａｉｌやＧｏｏｇｌｅ　Cｌａｓｓｒｏｏｍなどを活用した学習課題の配布、Ｇｏｏｇｌｅ　ｍｅｅｔなどによるオンラインホームルーム・授業映像の配信、教育クラウドプラットフォームサービス「まなびポケット」内の学習コンテンツの活用などを例示。市教委は各学校に対し、学級・学年閉鎖や臨時休業などとなった場合に備え、児童生徒の学びの保障に向けた校内体制の整備などを求めている。

　そのほか、不登校児童生徒に対する日常的な学習支援として、端末を活用させたり、持ち帰らせたりすることも、学校判断で可能としている。

　今後、長期的な視点からみた端末持ち帰りの必要性や時期、頻度、ルールなどについて、教育向上プロジェクトにおけるＧＩＧＡ部会に諮問し、検討する方針。

(市町村 2021-05-28付)