上士幌町3年度教育行政執行方針 かみしほろ学 体系化 4年度 小学校30人学級(市町村 2021-05-26付)
上士幌町小堀雄二
【帯広発】上士幌町教委の小堀雄二教育長は、5月中旬に開かれた町議会第3回定例会で令和3年度教育行政執行方針を説明した。就学援助世帯へのモバイルルーター貸し出しや、こども園から高校までで体験するふるさと学習を「かみしほろ学」として体系化することなどを示した。また、4年度から30人学級を実施していくことを説明した。
執行方針の概要はつぎのとおり
▼地域ぐるみの子育て支援認定こども園における保育料と給食費を引き続き無料化するとともに、小中学生には補助教材費や修学旅行経費、漢字・英語など各種検定料の助成を通して、子育て・教育にかかる保護者負担の軽減に努める。
また、就学援助世帯に対しては、ICTを活用した家庭での学びを保障するためモバイルルーターの無償貸し出しを行っていく。
▼教育環境の基盤整備
▽かみしほろ学園の推進
かみしほろ学園は、町子ども教育ビジョンに定められた5つの目指す子ども像の具現化を図るため、さらに、学校、地域、行政の連携を深め、組織的に進める。
こども園から高校までに体験するふるさと学習を「かみしほろ学」として体系化し、持続可能な開発のための教育や2030年までの国際目標であるSDGs(持続可能な開発目標)について、校種間連携を重点的に進めていく。
▽子どもの読書活動の推進
町内の学校に読書コーディネーターを派遣し、司書教諭や図書担当教諭と連携し、図書室等の整備や読書ボランティアなどの地域人材の活用を進めるとともに、図書館と連携しながら子どもの読書環境の充実を図っていく。
計画策定に携わった各関係機関が事業の現状把握やニーズの共有、調整ができる機会を創設し、毎年度、評価・検証を行いながら子ども読書の定着を進めていく。
▽教育環境の整備等
小学校体育館網戸設置工事を行うとともに、小学校および中学校の普通教室等に冷房設備の設置に向けた準備を進める。
▽教職員の働き方改革
3年度からの第2期上士幌アクション・プランでは、新たに町働き方改革推進会議を開催し、時間外在校時間の要因や背景の分析を行うとともに、働き方改革の手引『Road』を活用した業務の平準化や効率化を進めていく。
1年単位の変形労働時間制については、学校における働き方改革を推進する一つの選択肢として引き続き検討していく。
▼義務教育の充実
国は今後5年間で小学校の35人学級を導入することを決定したが、本町ではすでに実施している。今後は、密を避け、さらに学習効果を高めるためにも、4年度からの小学校全学年30人学級実現に向け準備していく。
▽確かな学力の向上
教育課程全体を通じて書く活動を取り入れるなど、児童生徒の言語活動が十分に保障される授業改善に努めていく。
授業づくりは、教師の指導力向上を目指し、道教育大学釧路校や道教育大附属釧路小学校および附属釧路中学校と連携した研修を実施していく。
家庭学習は、かみしほろ学園で取り入れているiBノート等を有効に活用するなど、統一した取組をさらに継続していく。
学校と家庭とで活用できるデジタルドリルを購入し、児童生徒1人に1台整備したICT機器等を活用した家庭学習を推進していく。
▽豊かな心と健やかでたくましい心身を育む教育の推進
小・中学校では全学年で新体力テストを実施するなど、客観的なデータを基に計画的・継続的に子どもたちの体力や運動能力を高める取組を進めていく。
▽情報活用能力の育成と国際理解教育の推進
十勝EdTechコンソーシアム(帯広コア専門学校)との連携に加えて、3度は道情報大学とも連携してICTを活用した教育を推進していく。
新型コロナウイルス感染症拡大に伴う学級閉鎖や学校臨時休業等に備え、児童生徒が自宅でも端末を活用して学習できるよう環境整備に努めていく。
▼高校の振興
3年度は、新たに仮称・地域学校協働推進班を設置し、上士幌高校や振興会との連携を強めた魅力化に努めていく。
地元を学ぶ「上士幌学」への支援、地元企業と連携した説明会の開催など、生徒や保護者だけでなく、地域にとっても魅力ある高校づくりを進める。
課題を踏まえ改善策を周知
(市町村 2021-05-26付)
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