壮瞥町3年度教育行政執行方針 小・中9年見通し目標 高校で生産工程管理学習(市町村 2021-05-25付)
壮瞥町教委・谷坂常年教育長
【室蘭発】壮瞥町教委の谷坂常年教育長は令和3年度教育行政執行方針において、町教育研究会で、小学校から中学校の9年間を見通した目標や教育課程の策定に取り組むことを示した。また、壮瞥高校で安全・安心な食料の持続的な生産と供給に対応した生産工程管理に関する学習の充実を図るとした。
執行方針の概要はつぎのとおり。
▼確かな学力・豊かな心・健やかな身体
教育課程の検証改善サイクル確立を図るため、町費負担で実施している標準学力テストCRTや、文部科学省の全国学力・学習状況調査などの調査結果に基づき、客観的データに基づく課題の明確化と改善に向けた取組を学校全体で推進していく。
小・中学校の連携をより充実するために町教育研究会において、小学校から中学校の9年間を見通した目標や教育課程の策定に取り組む。
具体的な取組として、中学校の英語科において、道教委に指導方法工夫改善にかかる定数の加配を申請して、小学校への乗り入れ指導の充実、JETプログラムを活用した外国語指導助手の配置など、学習成果が中学校段階に円滑に接続され、必要な資質・能力を児童生徒が確実に身に付けられるよう取組を進める。小学校における教科担任制の導入に向けた研究を引き続き推進する。
総合的な学習の時間では、洞爺湖、昭和新山、ジオパークなどの豊かな教育資源を活用し、子ども議会などのふるさと学習を計画的に進め、協働的、探究的な学びを通して、持続可能な社会の創り手としての資質・能力を育成する。
1人1台端末を活用して、新学習指導要領の着実な実施と児童生徒の特性・学習定着度等に応じたきめ細かな指導の充実によって、個別化と協働化を適切に組み合わせた学習を実施。文科省の事業を活用し、学習者用デジタル教科書を小・中学校の一部教科で使用し、学びの充実を図る。
いじめの根絶・不登校ゼロを実現するため、校内体制の充実・強化を図り、学校全体で組織的に対応するとともに、スクールカウンセラーやソーシャルワーカーなどの専門家や専門機関との連携などによるきめ細かな配慮のもと、支援を充実する体制を構築する。
一人ひとりのニーズに合った適切な支援を行うため、関係機関との連携、特別支援教育支援員の町財政による配置など必要な措置を継続するとともに、経済的困難を抱える家庭に対して、就学援助を継続、強化しする。
▼望ましい生活習慣の確立と防災教育
学校では、家庭学習の課題について、ICT等を活用し、道教委等が作成しているデジタルコンテンツの周知を図り、主体的な学びを促進する。
各学校において1日防災学校等の防災教育に取り組み、地域安全協会など関係機関と協力し、事件・事故の未然防止、学校安全の推進に努めていく。
▼地域に貢献する高校づくり
壮瞥高校では、4年度から年次進行で実施する高校新学習指導要領を踏まえ、主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善を図るとともに、地域との連携を強化し、農業や農業関連産業における実践的・体験的な学習活動を充実させ、地域社会の持続的な発展を担う職業人として必要な資質・能力を育む教育の充実を図る。
昨年取得したJGAPについて、安全・安心な食料の持続的な生産と供給に対応した生産工程管理に関する学習の充実を図る。高校生が育てたりんごや加工品の実習における成果物の販売実習や地域のイベントにおける販売、町ふるさと納税の返礼品に加える取組などを充実させて情報発信に取り組み、農業高校の特色を生かした教育を推進し、明るく元気なまちに貢献する高校づくりに取り組む。
(市町村 2021-05-25付)
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