厚真町3年度教育行政執行方針 新たに指導主事配置 豪州派遣は冬季休業中
(市町村 2021-05-25付)

厚真町遠藤秀明
厚真町教委・遠藤秀明教育長

 【室蘭発】厚真町教委の遠藤秀明教育長は令和3年度教育行政執行方針において、教育委員会事務局に指導主事を新たに配置するとしたほか、中学2・3年生を対象としたオーストラリアへの海外派遣研修事業について、冬期休業期間中に実施するとした。

 執行方針の概要はつぎのとおり。

▼子どもの可能性を引き出し、才能や個性を伸ばす教育の推進

 各学校における児童生徒の学習課題解決に向けた学校改善プランの実践と検証や「厚真の未来を語れる子」の育成を目指す小中一貫教育の取組を通して、児童生徒の可能性を引き出し、才能や個性を伸ばす教育の推進に努める。

 児童生徒が職業や勤労、学習、諸活動に対する関心と意欲を高められるように、本町が有する地域資源や地域人材を生かしながら、地域の産業や働くことについて学ぶキャリア教育をふるさと教育の一環として実施していく。

 学校教育におるICTの活用については、GIGAスクール構想に基づき2年度に各小・中学校に整備された高速大容量通信ネットワーク環境および1人1台のタブレット端末を有効に活用するため、本年度はICT教育支援員を配置・活用し、個々の学習ニーズに応じた学習活動と教員研修の充実に努めていく。

 特別支援教育では、通常学級で困り感を抱いている児童たちへの効果的な指導、支援のために通級指導教室を引き続き開設するほか、小学校において特別支援教育支援員を5人体制、中学校においては3人体制とし、個に応じた適切な教育環境の提供に努めていく。

▼英語を活用しグローバル社会に生きる子どもの育成

 イングリッシュ・デイキャンプやイングリッシュ・トライアル、厚真PRプロジェクト学習など、多様なコミュニケーション機会の確保と新学習指導要領に対応したカリキュラムづくりや指導の改善に努めていく。

2年度は新型コロナウイルス感染症拡大の影響から実施を見送った中学2年生と3年生を対象にしたオーストラリアへの海外派遣研修事業について、3年度は冬季休業期間中の実施を計画し、英語を活用できる児童生徒の育成の成果の検証や、今後の本町の英語教育の一層の充実につなげる。

▼豊かな心と健やかな体を育む子どもの育成

 町心のサポート・防災学習推進協議会を中心に、関連機関との連携のもと、関連する情報の蓄積と共有、引き継ぎをしっかりと行い、個に応じた心のケアとサポートに努めていく。

 学校の重点課題として位置付け、アンケート調査をはじめ教育相談などを実施し、教職員間の子どもたちの情報共有を徹底するとともに、町いじめ問題対策連絡協議会と連携を図りながら、いじめ防止の施策の充実に取り組む。

 感染症対策等を徹底しながら、体育授業、休み時間の工夫や部活動、放課後の活動など、子どもたちの健康な体づくりと体力向上に向けて、学校、家庭、地域と連携した取組を進めていく。

▼質の高い教育を支える教育環境の確保

 小・中学校間の連携の推進と円滑な接続については、英語教育、ふるさと教育、授業づくり、特別支教育を柱とする本町ならではの小中一貫教育の充実を図るとともに、これまでの各種取組の成果を踏まえ、これらの施策を本年度設置する町教育研究所に集約し、一体的かつ効果的に推進していく。

 これらの施策の展開に必要となる、学校と行政との重要な調整役等を担う専門的教育職員である指導主事を教育委員会事務局に新たに配置する。

 教育環境の整備では、厚真中央小学校の屋外水泳プール更衣室の新設工事、上厚真小学校の登下校に使用する町道の改良工事を実施するほか、厚真中学校グラウンドを公認陸上競技場に改修するための実施設計に着手する。

 今後の地域振興やまちづくりにとって重要な教育機関である厚真高校については、厚真高校教育振興会への支援に加え、厚真高活性化促進事業として、公営塾の開設に向けた準備など、魅力と特色ある学校づくりを支援していく。

(市町村 2021-05-25付)

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