道公立小・中・特女性管理職会 個性・能力発揮し学校経営充実を 新会長に川島校長(札幌市南小)
(関係団体 2021-06-04付)

 道公立小・中・特別支援学校女性管理職会は、令和3年度役員および活動計画を決めた。新会長には、札幌市立南小学校の川島康恵校長を選出。事業計画では、ことし8月に胆振地区主管で開催を予定していた第47回研究大会の中止を決定。代替措置として、9月初旬を目途に研究提言発表や情報提供等をまとめた大会紀要を作成することとした。

 本年度総会の開催に当たっては、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、前年度と同様、書面による決議とした。

 本年度研究主題は、「自ら未来を切り拓き 共によりよい社会を創る日本人を育成する学校教育の推進~確かな学びとしなやかな心を礎に 未来に向かって共に挑戦する子供をはぐくむ学校経営」と設定した。

 活動の重点には、①「生きる力」を育む学校経営の充実②学校経営力・学校運営力の向上③組織活動の充実④関係機関との連携・交流―の4点を決めた。

 本年度役員および研究主題、活動重点はつぎのとおり。

【役員】=敬称略=

▽顧問=石澤優子(札幌市日新小校長・新)

▽会長=川島康恵(札幌市南小校長・新)

▽副会長=太田智子(札幌市平和通小校長・新)、森晶子(苫小牧市勇払小校長)、山川美千代(旭川市愛宕東小校長・新)、今北しのぶ(札幌市手稲山口小教頭・新)

▽監査=大岩芳江(紋別市紋別小校長)、加藤紀子(恵庭市松恵小校長・新)

▽事務局長=鈴木真由美(札幌市真駒内桜山小校長・新)

【活動の重点】

▼「生きる力」を育む学校経営の充実

▽学校経営ビジョンに基づき、学校のマネジメント機能を強化した「チーム学校」として、創意あふれる教育活動の推進に積極的に努める

▽学習指導要領に即した創造的な「社会に開かれた教育課程」の編成・実施に努める

▽「主体的・対話的で深い学び」の実現を図り、確かな学力・豊かな心・健やかな体の調和のとれた教育活動の推進に努める

▼学校経営力・学校運営力の向上

▽広く社会から信頼され尊敬される人間力あふれた教員の育成と研修活動に努める

▽研究主題の具現化を図り、今日的課題を踏まえた研究大会の工夫・推進に努める

▽異校種の女性管理職で組織しているよさを生かし、一層連携を深め、視野を広げながら、時代を見据えた教育活動の推進に努める

▼組織活動の充実

▽地区活動の充実と発展のために、会員相互の連携を図り、研修活動の創意工夫に努める

▽地区間の情報交流と広報活動の充実に向け、広報誌や会報などのより一層の工夫に努める

▽男女共同参画社会がさらに進むよう積極的に取り組むとともに、学校における働き方改革をより一層推進し、女性教員の活躍の場の拡大と女性管理職の育成および登用の促進を図る

▼関係機関との連携・交流

▽会の活動へのさらなる理解を図るため、全国公立小・中学校女性校長会や行政をはじめとする各教育機関・関係諸団体との連携を進める

▽地域社会との連携・交流を密にし、相互理解を図りながら組織力の強化を図る

【研究主題】

▼自ら未来を切り拓き 共によりよい社会を創る日本人を育成する学校教育の推進~確かな学びとしなやかな心を礎に 未来に向かって共に挑戦する子供を育む学校経営

 今日、情報化やグローバル化等の進展や絶え間ない技術革新等によって、社会構造や雇用環境は大きく、また急速に変化しており、将来の予測が困難な時代となっている。

 このような状況の中で、持続可能な社会の創り手として、自ら課題に立ち向かい、公民的な資質を基盤に互いに支え合い協力し合って未来を切り拓き、共によりよい社会を創る日本人を育成することは時代の要請であり教育の使命でもある。

 一方、学校教育における諸課題は一層複雑化、多様化している。そのために確固たる学校経営ビジョンに基づき「確かな学力」「豊かな心」「健やかな体」の育成を通した「生きる力」を育む教育活動と、家庭や地域社会、関係諸機関との連携によって創意と活力に満ちた信頼される学校づくりが求められている。

 学習指導要領の理念である「生きる力」を育むためには、子どもたちの自立した確かな学びを醸成することが喫緊の課題である。そのためには、基礎的・基本的な知識や技能を確実に習得させ、これらを活用して課題を解決するために必要な思考力、判断力、表現力を育むとともに、主体的に学習に取り組む態度を養い、個性を生かし多様な他者との協働を促す教育の充実に努める。さらには、組織的な取組によって、それらの実効性を高めていくことが肝要である。

 また、未来に向かってたゆまぬ挑戦を続け、自ら未来を切り拓くためには、少々の揺さぶりではぐらつかない心の強靱さや精神的な回復力(レジリエンス)、柔軟に考え対応することのできる「しなやかな心」を育むことも必要である。このような、どんな場面でも対応していける心のもちようは、他者と協働していく時代には必要不可欠であると考える。

 社会の担い手となる子どもたちにとって、学校教育は、豊かな体験活動や集団活動を通して、友達や多様な他者と力を合わせ共に挑戦する意欲や態度を育むことができる大切な場である。自ら未来を切り拓き、他者とつながり、共に挑戦しようとするたくましさや強さをもつ子どもを育む学校経営を大事にしていきたいと考える。

 このことから、研究主題を「自ら未来を切り拓き 共によりよい社会を創る日本人を育成する学校教育の推進」とし、副主題を「確かな学びとしなやかな心を礎に 未来に向かって共に挑戦する子供を育む学校経営」と設定した。家庭や地域社会、関係機関等との連携・協力を密にし、方向性を確立した取組によって学校経営の在り方を追究していくことが社会の要請に応える方策であると考える。

 また、本会では男女共同参画社会の推進に果たす役割の重要性を受け止め、これまで継承している「共に」を深く認識し実践していく。私たちが真摯に研鑚を積み、職場で協働して職責を果たし、学校経営を推進していくことは女性管理職ばかりではなく次代を担う女性教師の活躍の場を広げることに他ならない。今後も、一人ひとりが個性と能力を十分に発揮し、北海道民の負託に応える学校経営の具現化に努めていくものである。

(関係団体 2021-06-04付)

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