奥尻町　奥尻高生徒対象に　月末にもワクチン接種　島外からの受入生対象

（市町村 2021-06-08付）

　【函館発】奥尻町は、奥尻高校（佐野住夫校長）の生徒を対象に６月末にもワクチンの接種を始める。島外に実家のある生徒のうち、接種を希望する生徒に対して行うもので、７月末までの接種完了を目指す。町は「生徒が夏休みの帰省などで島を離れる可能性が高いことから、帰省後の感染を防ぐため、接種を急ぎたい」と話している。

　国は自治体が高齢者への接種を７月末までに終えることを約束すれば、高齢者以外の人たちに独自に優先順位をつけて接種を行うことを容認している。

　島内唯一の奥尻高は、全国から生徒を受け入れており、全校生徒８２人のうち、島外に実家がある生徒は５１人と過半数を占める。これまで、長期休業期間中は寮を閉鎖し、生徒へ帰省させていた。

　しかし、昨年は新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、帰省を見送る生徒もいたことから、寮の閉鎖を解除するなど、感染拡大防止に努めた。　

　町は７月２２日から始まる夏季休業期間中、生徒が帰省するため島を離れる可能性が高いことを踏まえ、島内の感染拡大を防ぐため、接種を急いでいる。高齢者を対象としたワクチン接種について、今月中旬にも２回目の接種を終える見込み。

　その後、島外に実家のある生徒５１人のうち、接種を希望する生徒に対して、早ければ６月末にも島内の病院で接種を始められるよう準備を進めている。７月末の接種完了を目指す。

(市町村 2021-06-08付)