石狩市内全小・中が実施　端末持ち帰り　夏期休業中に　双方向交流 休業明けも検討

（市町村 2021-06-18付）

　石狩市教委は、夏季休業期間における市内全小・中学校児童生徒の端末の家庭への持ち帰りを認めることを決めた。各家庭の通信環境を確認し、双方向で交流予定。夏季休業明けにおいても、各校の状況に応じて、定期的な端末の持ち帰りを行うことを検討している。

　市教委は、授業や家庭学習での端末活用に加え、学習者用デジタル教科書の採択を見越し、令和４年度から市内小・中学校でＩＣＴ端末の常時持ち帰りを始める。これに先駆け、７月２２日から約１ヵ月の夏季休業期間で、端末の持ち帰りを全校一斉に実施。各家庭の通信環境を確認し、学校と双方向でコミュニケーションをとるなど、接続テストを主とした活動を行う。また、市教委は、端末納入時にインストールした学習者用ＡＩドリルの活用を期待している。

　今回の端末持ち帰りに際して、ネット環境に不安のある家庭には、市教委がモバイルルーターを無償で貸し出す。

　夏季休業明けには、各校の状況に応じて端末の定期的な持ち帰りを順次行っていくことを検討している。

　１５日の校長会議であらためて取組の内容を説明。各校長からは、情報モラルに関する教育の重要性や教員の休暇等について質問・意見が挙がった。市教委は、いずれも学校の実情に応じて取組を進める必要性を示した。

　ネットトラブルの相談先に関しては、児童生徒間の問題は校内で処理し、校外でのトラブルは市教委が事前に問題の種別ごとに一般的な相談先を示す。

　伊藤英司学校教育課長は「オンライン授業が必要となる日に向けて、着実にステップを踏んでいく必要がある」と話す。市教委は７月下旬、オンライン学習をテーマとした教員研修を予定している。

(市町村 2021-06-18付)