根室局　防災教育で独自に新事業　地域ネットワーク構築へ　９月からクラウドで情報共有

（道・道教委 2021-07-07付）

　【釧路発】根室教育局は本年度、局独自の取組として「ねむろ防災教育ネットワーク構築事業」を展開する。クラウドサービスを活用して関係機関が情報共有できる場を９月に新設するほか、防災教育動画の制作や防災教育会議の開催を計画。今後発生が予測される大規模自然災害に備え、地域の防災意識向上、防災教育充実を進める。

　道教委が実施した教育局政策プレゼンテーションで提案して採択されたもの。管内では、３０年以内の大規模地震発生確率が８０％と予測されるているため、「学校、地域、行政が一体となった対策が急務」との問題意識に立ち考案した。

　根室局は事業の考案に当たり、管内の状況を分析。標津高校のオリジナルHUG制作や根室高校の高校生防災会議など、優れた取組がある一方で、「地域や他校に周知されていない」「学校間で取組に差がある」といった課題が挙がった。

　事業では課題の解決に向け、具体的な施策として①ねむろ防災教育動画の作成・公開②ねむろ防災教育ワークスペースの開設③ねむろ防災教育会議の実施―の３点を計画している。

　教育動画は他校や関係機関等の参考となるよう、各高校に実践した防災教育にかかわる動画の制作を依頼する。

　ワークスペースはGoogle　Workspace　for Educationを活用。９月１日の防災の日から利用できるよう準備を進める。

　制作した教育動画のほか、防災教育にかかる資料、災害に関する情報等をまとめる。

　防災教育会議は１２月の開催を目指す。高校長や市町教委教育長、大学教授等を構成員として、防災教育の充実に向けて協議する予定。

　この３つの施策を柱として、根室局、高校、小・中学校、教育委員会、市町防災担当部局、根室振興局地域政策課、地元IT関連企業、大学などによるネットワークを構築し、保護者、地域にまで取組を波及させていく考え。

　現在、関係機関に事業内容等を説明しており、８月までに実施要項を発出する見通し。

(道・道教委 2021-07-07付)