【解説】夏休み明けの対策徹底を

（解説 2021-08-17付）

　道は１３日の道感染症対策本部会議で、道内公立・私立学校の集団感染発生状況（１３日時点）を発表した。４月が７件１１３人、５月が２３件２３４人、６月が９件８９人、７月が９件１４７人、８月（１～１２日）が８件１３４人。直近１週間となる８月６～１２日は札幌市以外の感染者数が３件８０人となり、札幌市の４件４２人を上回った。

　本部会議では、直近１週間で検査数の８５％以上がデルタ株となるなど、置き換わりが進行していると報告。札幌市以外でも部活動での感染者が増加していることから、学校や競技団体と連携して対策の徹底を図る方針を決定した。

　有識者からは、夏休みが明けて教育活動が始まることから、学校の感染拡大を懸念する声が上がった。特に、小学生がワクチン接種の対象外であることなどを踏まえ、学校における感染症対策の見直しや登下校時の強い注意喚起が必要と指摘した。

　過去の学校感染の事例をみると、児童生徒や同居家族に発熱などの風邪症状やのどの痛みなどがあったが、症状が軽いために登校した結果、感染が拡大したなどの特徴がある。部活動では、公共交通機関や試合終了後のマスクを外した会話、部活動終了後の飲食店での会話によって、集団感染が発生した例があった。

　道教委が作成したリーフレット『保護者の皆さまへ』『教職員の皆さまへ』では、発熱の有無にかかわらず、症状がなくなるまで自宅で休養するよう促した。

　また、感染症による誹謗中傷がなくなるよう保護者に協力を要請。教職員においては、なぜ非難や差別が生まれるのかを理解させた上で、子どもたちが交流する機会をつくるよう呼びかけた。

　日本赤十字社など関係資料のＱＲコードを記載し、活用を求めている。

(解説 2021-08-17付)