札幌で19年ぶりNIE全国大会 情報読み解く力を育成 新聞活用し深い学び期待(関係団体 2021-08-18付)
1000人余りが参加した
第26回NIE全国大会札幌大会が16日から2日間、オンラインで開かれた。大会テーマ「新しい学びを創るNIE~家庭、教室、地域をむすぶ」のもと、全国から1025人が参加し、基調講演やパネルディスカッション、公開授業、実践発表などを展開。多種多様な情報があふれる中、正しい情報を読み解く力の育成や、新聞を活用することで主体的・対話的で深い学びにつながることを期待した。
=公開授業は後日掲載=
全国大会は日本新聞協会(丸山昌宏会長)主催。道教委、札幌市教委との共催。道NIE推進協議会(菊池安吉会長)などが主管。
札幌での全国大会開催は、平成14年の第7回大会以来19年ぶり。新型コロナウイルス感染症の影響で、前回の東京大会に続いてオンライン開催となった。
初日は、札幌文化芸術劇場hitaruを主会場に、全国に配信。札幌北高校3年の古崎可純さん、札幌日本大学高校3年の山田涼平さんが司会を務めた。
主催者を代表して、丸山会長があいさつ。国のGIGAスクール構想で1人1台端末の環境が整い、ICT活用が期待される一方で、真偽が定かではない情報がインターネット上にあふれ、児童生徒のメディアリテラシーが十分に高まっていない状況を危惧し、「正しい情報を読み解く力の育成が一層求められる」と強調した。
地域と学校の連携・協働の重要性を指摘し、「新聞活用の実践を考える機会となることを期待する」と述べた。
大会実行委員会で顧問を務める道教委の倉本博史教育長と、札幌市教委の檜田英樹教育長があいさつ。
倉本教育長は、新学習指導要領に示された「主体的・対話的で深い学び」につながる大会になることを期待。檜田教育長は、教材として幅広く活用できる新聞の価値を高く評価し、質の高い学びが全国に広がることを希望した。
㈱北海道新聞社の宮口宏夫社長による主管者あいさつのあと、大会実行委員長を務める菊池会長が基調提案。大会スローガンおよび副題の設定趣旨に「生きる力の育成」があることを説明した。大会の視点に、①言語活動や体験的に取り組む学習②つぎの学びのステップにつながる学習―を示し、新しい学びの発見につながることを願った。
このあと、ノンフィクション作家・梯久美子さんが「歴史と出会う~新聞という回路」と題して基調講演。太平洋戦争を題材にした著書の執筆に至った経緯にふれながら、新聞記事をきっかけに物事に対する興味を深め、さらなる学びにつなげていくことの大切さを説いた。
パネルディスカッションでは、元北海道日本ハムファイターズ選手で田中学園理事長の田中賢介さん、札幌藻岩高校の古畑理絵教諭、同校2年の為国結菜さん、浜田亮太さんらがパネリストとして登壇。大会テーマにある「家庭」「教室」「地域」の代表が、それぞれの立場から“新しい学び”に関する考えを出し合った。
2日目は、美唄市立美唄中学校の鹿糠昌弘教諭による社会科「日本の産業基盤を築いた日本遺産“炭鉄港”」の授業をオンラインで公開したほか、学校図書館など3分科会で実践発表を行った。
(関係団体 2021-08-18付)
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