文科省　４年度予算概算要求案　ＧＩＧＡスクールセンターに６４億　幼保小架け橋プログラム着手

（国 2021-08-26付）

　文部科学省は、令和４年度予算の概算要求案をまとめた。予算要求・要望額は前年度比１１・７％増の５兆９１６１億円。新規のＧＩＧＡスクール運営支援センター整備事業に６４億円を求め、ＩＣＴ活用を進める運営支援体制を構築する。幼児教育関連では幼保小の架け橋プログラムの開発・改善に着手。教員業務支援員（スクール・サポート・スタッフ）に前年度の２倍以上となる２万４３００人の配置を求めるなど、人的支援の拡充を目指す。

　概算要求における文教関係予算は、前年度比１１・７％増の５兆９１６１億円。義務教育費国庫負担金に１兆５１４７億円を要求し、小学校高学年における教科担任制や小学校の３５人学級を推進する。

　主な新規事業をみると、ＧＩＧＡスクール運営支援センター整備事業に６４億円を計上。１人１台端末の円滑な運用を支えるため、ヘルプデスクの開設やサポート対応などの業務委託を補助する。設置者が単独で補助する「単独実施型」と、都道府県または市町村が他市区町村の事業を一括して補助する「連携実施型」を想定している。

　新時代に対応した高校改革推進事業には８億円を計上。４年度から設置が可能になる学際領域学科、地域社会学科の設置予定高校における関係機関との連携協力体制の整備やコーディネーター配置などを支援する。

　児童生徒性暴力等防止推進事業には１０００万円を計上。法改正を踏まえた研修・啓発や調査などを実施する。また、当該行為などによって免許状が失効した人の情報を即時閲覧するための特定免許状失効者等データベースの整備に１億５０００万円を計上した。

　幼児教育関連では、幼保小の接続期の教育の質向上に向け、幼保小の架け橋プログラムの開発・改善のモデル事業や、幼児教育のデータの蓄積・活用に向けた調査研究の着手に必要な経費を求めた。

　読書活動総合推進事業には９０００万円を計上。新しい生活様式に対応した読書活動や新学習指導要領の機能強化など、新たな読書活動推進モデル事業を実施する。

　継続事業をみると、教員業務支援員に前年度比１万４７００人増の２万４３００人、学習指導員に３１００人増の１万４１００人、中学校部活動指導員に６００人増の１万１４００人など、配置拡大のための予算を求める。

(国 2021-08-26付)