札幌市まちづくり戦略　個別計画案　ＩＣＴ活用への理解等　子ども・若者分野で項目設定

（札幌市 2021-09-30付）

　札幌市は、第２次まちづくり戦略ビジョンに位置付ける基本目標および市民・行政などが取り組むべきことに関する素案をまとめた。個別計画のうち、子ども・若者分野では、市民や行政、企業が取り組む項目として、「ＩＣＴ機器やデジタル教材の活用に対する理解と実践」「子どもの多様性を尊重し、可能性を最大限に引き出す学びの提供」などを示した。

　市は、市制施行１００周年を迎える令和４年度から１３年度までを計画期間とする仮称・第２次まちづくり戦略ビジョンの策定を進めている。戦略ビジョンは、市の計画体系の最上位に位置するもの。各種分野の個別計画は、戦略ビジョンに沿って策定する。

　個別計画は、①子ども・若者②生活・暮らし③地域④安全・安心⑤経済⑥スポーツ・文化⑦環境⑧都市空間―の８分野。専門的な見地から検討するため、学識経験者らで構成する審議会を設置し、ことし４月から協議を進めている。

　１６日と２４日には、各分野の専門部会が行われ、個別計画の素案が示された。

　このうち、子ども・若者分野では、基本目標として「安心して子どもを生み育てることができる、子育てに優しいまち」「誰一人取り残されずに、子どもが健やかに成長し、若者が希望を持って暮らすまち」「一人ひとりの良さや可能性を大切にする教育を通して、子どもが健やかに育つまち」の３つを設定している。

　また、基本目標を具体化した目指す姿では、「子どもは生涯にわたって心身の健康の保持増進を図る資質や能力を身に付けている」「地域社会での体験活動など、多様な学びの機会が提供され、学校、家庭、地域、企業等が連携して子どもの成長を支えている」など、目標ごとに３点示した。

　目指す姿の実現に向け、市民・企業、行政が取り組むべき項目案では、「ＩＣＴ機器やデジタル教材の活用に対する理解と実践」「子どもの多様性を尊重し、可能性を最大限に引き出す学びの提供」「家庭における教育力の向上」「異学年（校種）間の学びの提供」「体力・運動能力向上の推進」などを盛り込んだ。

　２４日の専門部会では、委員から「社会の多様化を考慮すると、ハーフや外国籍の子どもへの文言を追加しては」などの意見が挙がった。

(札幌市 2021-09-30付)