道教委　２年度ＳＮＳ教育相談実績　心身の健康　２.６倍に　計１１６０件、６月最多

（道・道教委 2021-10-04付）

２年度SNSを活用した教育相談の内訳（クリックすると拡大表示されます）

　道教委は、ＳＮＳを活用した教育相談体制の構築事業の令和２年度実施結果をまとめた。相談対応件数は１１６０件で、前年度比７６・３％増。「心身の健康・保健」が１７７件と、２・６倍に大幅に増加した。以下、「友人関係」「学業・進路」の順に多かった。

　道教委は、平成３０年度から国の事業を活用してＳＮＳによる教育相談事業を開始。生徒が抱えるいじめを含めた様々な悩みの相談に応じている。

　令和２年度は６月２２日～３年３月２２日（月曜のみ）、８月１７～３１日、３年１月１５～１９日の期間に実施。対象は札幌市立を除く道内の公立の高校生と中等教育学校後期課程生徒。心理カウンセラーなどの有資格者が相談に対応した。

　実施結果をみると、アクセス件数は１８２２件で、内訳は１年生が４２・０％、２年生が１７・６％、３年生が９・２％、不明が３１・２％。

　相談対応件数は１１６０件。月別では６月が４６５件と最多で、８月、３年１月、７月と続いた。

　１人当たりの相談回数は１回が半数以上を占め、６回以上の相談者は相談対応件数の１割程度だった。

　１件当たりの相談対応時間は平均３７分。１０～３０分の相談が半数以上となっている。

　相談内容の内訳をみると、その他や無応答（時間外の相談など）を除くと「心身の健康・保健（生きることがつらい、ストレスを感じるなど）」に関する相談が１７７件と最も多く前年度の２・６倍に。つぎに、「友人関係（友達とうまくいかない、周りの目が気になるなど）」「学業・進路」「恋愛」などと続く。前年度との比較では、「教職員との関係」「不登校」が増加している。

　道教委は今後の課題として、相談対象や受付時間の拡大、相談内容への緊急対応、ＳＮＳの周知の強化を挙げている。

　なお、本年度は６月２１日から相談窓口を開設。実施期間を前年度比７割増以上に拡大し、札幌市立を除く道内公立高校生に加え、中学生などにも対象を広げ、実施している。

(道・道教委 2021-10-04付)