特セン 教育相談実践研修講座 子の心に寄り添い続けて 教育大札幌・平野教授講義
(道・道教委 2021-10-05付)

特セン・教育相談実践研修講座
各校種の教員約20人が受講した

 道立特別支援教育センターは9月29・30日、教育相談実践研修講座をオンライン開催した。初日の基調講義では道教育大学札幌校学校臨床心理学専攻の平野直己教授が「児童生徒理解と保護者支援に視点を当てた教育相談」と題して講義。子どもの心に寄り添い続け、コミュニケーションの中で困り事や事情を汲み取ることの重要性を伝えた。

 特別な教育的支援を必要とする児童生徒の理解を深めるための教育相談等で必要となる知識・技能を身に付けることが目的。

 教育相談指導者養成講習(特別支援学校)に登録している特別支援学校教員、教育相談を担当している小・中・高校教員ら約20人が受講した。

 初日、センター所員が教育相談の在り方に関する講義や、道内中学校、養護学校の教諭2人による実践を発表。基調講義では、道教育大札幌校学校臨床心理学専攻の平野教授が講師を務めた。

 平野教授は「児童生徒理解と保護者支援に視点を当てた教育相談」と題して講義した。

 目に見える姿・形の類似性と内面に隠されている本質は、ともに子どもや親を評価する上で必要なこととし、「結果を求めて焦ると、子どもの心理的な面を後回しにしてしまいがち」と指摘。心に寄り添い続けることの重要性を示した。

 また、児童生徒理解は「心について分かっていないことに謙虚でいることから始まる」と解説。当事者から事情を聴き、支援の形を定めるよう呼びかけた。

 子どもは大人よりも自身の事情を表現することが難しく、コミュニケーションの中で汲み取る必要があることを説明。アプローチ方法や、平野教授が教育相談を行う部屋の構造など、具体的な取組を紹介した。

 このほか、子どもから受けた相談事例や、教育相談における保護者との協働などについて伝えた。

 2日目は、心理検査の解釈と事例検討についてセンター所員が講義し、協議・演習。

 協議では、近隣の地域ごとにグループを編成し、支援活動の地域性を踏まえた話し合いを行った。

(道・道教委 2021-10-05付)

その他の記事( 道・道教委)

道議会質疑 予算特別委員会(6月29日)

【Q 質問Question A 答弁Answer P 指摘Point out O 意見Opinion D 要望Demand】 【質問者】 ▼真下紀子委員(日本共産党) 【答弁者】 ▼...

(2021-10-08)  全て読む

道教委 釧路湖陵高でメディカル講座 進路実現へ地域医療学ぶ 旭川医科大・佐藤教授講話

釧路湖陵高メディカル講座  【釧路発】道教委は9月25日、釧路湖陵高校(遠藤孝一校長)で地域医療を支える人づくりプロジェクト「高校生メディカル講座」を開催した。医学部進学を目指す1・2年生23人が参加。旭川医科大学教...

(2021-10-06)  全て読む

上川局 新たにプロジェクトIPPO ICT活用し授業改善等 11日キックオフミーティング

 【旭川発】上川教育局は、管内ICT活用促進事業として新たに「プロジェクトIPPO」を立ち上げる。合言葉“1人の100歩から100人の1歩へ”のもと、ネットワークの構築やICTを活用した授業...

(2021-10-06)  全て読む

道教委 道立校時間外在校等時間 6月 高校 35%が45時間超 4~6月平均41~48時間に

時間外在校等時間45時間以上の学校教育職員  道教委は、道立学校の教育職員にかかる時間外在校等時間(3年度第1・四半期)の状況を公表した。6月に時間外在校等時間が45時間を超えた教育職員の割合は、高校が35・8%、特別支援学校が13・...

(2021-10-06)  全て読む

道教委 全道代表高校長研 内発的動機が重要 高大接続改革で講演

全道代表校長研  道教委は4日、第3回全道代表高校長研究協議会をオンライン開催した。㈱ライセンスアカデミーの橋村正悟郎氏が「大学から眺める高大接続改革の風景」と題して講演。生徒の興味・関心など内発的な動機に...

(2021-10-06)  全て読む

道小 3年度広域人事調査 「授業力向上」8割 定期的な支援体制充実必要

 道小学校長会(吉田信興会長)は、令和3年度広域人事に関する調査の集計と考察をまとめた。制度に参加してよかった点(複数回答)として、3年目終了者の80%が「学力向上への関与」「自身の授業力の...

(2021-10-05)  全て読む

道教委 医療的ケアハンドブック 年度内改訂へ検討会議 10月6日に初会合

 道教委は、『医療的ケア実施のためのハンドブック』改訂に関する検討会議を設置した。6日に初会合をオンライン開催し、国の動向や制度改正を踏まえた2度目の改訂に着手。年度内にハンドブック改訂版を...

(2021-10-04)  全て読む

道教委 2年度SNS教育相談実績 心身の健康 2.6倍に 計1160件、6月最多

表  道教委は、SNSを活用した教育相談体制の構築事業の令和2年度実施結果をまとめた。相談対応件数は1160件で、前年度比76・3%増。「心身の健康・保健」が177件と、2・6倍に大幅に増加した...

(2021-10-04)  全て読む

道教委 北見北光幼の公開保育初配信 関心を焦点に言葉がけ 旭川短大の佐藤教授が助言

道教委公開保育  道教委は9月30日、オンライン中継による公開保育を初開催した。認定こども園北見北光幼稚園(吉田耕一郎園長)における保育の様子を道内の幼児教育施設42施設に配信。助言役を務めた旭川大学短期大...

(2021-10-04)  全て読む

十勝局 独自に自立活動の研修会 適切な指導へ理解深め 事例編で2教諭が実践紹介

 【帯広発】十勝教育局は9月上旬、独自のオンライン研修として、2日間の日程で自立活動の指導の充実にかかる研修会「基本編」「事例編」を開いた。初日の基本編には管内小・中・高校・特別支援学校の教...

(2021-10-04)  全て読む