函館市教委　全国学テ結果・速報版　「将来に夢」　全国平均超　小６１・７、中４３・２ポイント

（市町村 2021-10-13付）

【函館発】函館市教委は、本年度全国学力・学習状況調査結果（速報版）を公表した。児童生徒質問紙調査では「将来の夢や希望をもっている」「友達と協力するのは楽しい」と回答した児童生徒の割合が小学校で６１・７ポイント、中学校で４３・２ポイントとなっており、いずれも全国平均より高い結果を示した。市教委は「コロナ禍においても学校現場が工夫して児童生徒の活躍の場や協働的な学習の場を設定してきた成果」ととらえている。

　本年度の調査は小学６年生と義務教育学校の６年生、中学３年生と義務教育学校の９年生の計３０３０人を対象に、小学生は国語と算数の２教科、中学生は国語と数学の２教科について調査した。

　小学校の平均正答率は国語が６２％で算数は６６％。いずれも全道平均に１ポイントおよばなかった。

　中学校国語の平均正答率は６４％で全道平均より１ポイント低く、中学校数学は５４％で２ポイント低かった。

　市教委は「特に算数や数学において、児童生徒が一層努力できるよう、支援していきたい」と話している。

　一方、児童生徒の質問紙調査結果では、「将来の夢や目標をもっている」「友達と協力するのは楽しい」と答えた児童の割合が小学校で６１・７％と全国平均より１・５ポイント高く、中学校においても４３・２％と全国平均より２・７ポイントも高かった。

　市教委によると、学校質問紙調査において、「“将来就きたい職業や夢について考えさせる指導を行った”“学級活動や特別の教科道徳などにおいて話し合いの場や機会を生かす指導を行っている”と回答した学校の割合が高い傾向にある」ととらえている。

　佐藤大輔教育指導課長は「新型コロナウイルスの影響で教育活動が制限されていた中でも、各校の教員らが児童生徒の活躍の場を工夫して設定したり、子ども同士の協働的な学習の場を広げてきた成果」と話している。

　また、市教委は１日のゲーム時間や勉強時間の質問紙調査の結果を分析し、市中学校生徒指導協議会や市小学校生活指導研究協議会などの「スマホ・ゲーム機等利用宣言」をもとに、家庭でのルールについてあらためて話し合う機会を設ける。

　加えて、市ＰＴＡ連合会と連携し作成した「親ネット３箇条」を推進。「学校、家庭、地域が一体となった取組を進めていきたい」と話している。

(市町村 2021-10-13付)