釧路市教委 学力向上セミナー 授業改善 ポイント理解 推進委の提案授業視聴等(市町村 2021-10-05付)
委員会の活動状況を説明する本川委員長
【釧路発】釧路市教委は9月中旬、釧路教育研究センターで学力向上セミナーⅡ・中学校をオンライン形式で開催した。受講対象者は、教務主任や教科部会代表教諭(国語、数学)で、全中学校から18人がリモートで参加した。全国学力・学習状況調査の結果からみえた成果や課題を確認したほか、授業改善推進チームの取組報告や学力向上推進委員会の提案授業の視聴などを通して、授業改善のポイントなどを学んだ。
はじめに、市教委の畠山和彦指導主事が全国学力・学習状況調査の結果分析について説明。国語科と数学科の正答率の高かった問題と低かった問題を示した上で、授業改善のポイントを解説した。「本時の目標」と正対した「振り返り」の設定や「本時の目標」の実施状況を評価できる練習問題の機会確保の必要性を訴えた。
また、生徒質問紙から、達成感や自己有用感などの傾向を紹介し、学習習慣や環境なども加味しながら、授業改善のポイントを提示。教師には子どもの主体的な学びを成立させるためのファシリテータ―としての役割が必要になることを強調した。
引き続き、道教委の指定を受けて活動している授業改善推進チームの溝渕修也教諭(大楽毛中学校)と船岡恭輔教諭(鳥取中学校)が、授業力向上と学力向上に向け、配置校と兼務校のほか連携校4校を巡回していることや、主な取組として板書の記録化によって授業検討が活性化した事例を伝えた。
また、『授業改善推進チーム通信』の発行を通して、発問と板書の関連付けやロイロノートを活用した授業実践、毎日練習プリントの活用など、日々の授業改善のヒントを発信していることも紹介した。
つぎに、市教委が本年度新設した学力向上推進委員会の本川敬一委員長(幣舞中学校長)が、委員会の活動について説明。市のすべての子どもの学力を向上させるためには、授業力向上が不可欠であるとした上で、学力向上推進委員の所桂太郎教諭(美原中学校)が実践した保健体育の提案授業を動画で紹介した。
50分間のベースボール型の実技主体授業を9分に編集したもので、授業のポイントや授業者の主張などをテロップで示した。
学力向上推進委員会では、各委員(小学校2人・中学校3人)が自分の授業を撮影し、10分程度に編集したものをGoogle Classroomに保存。いつでも自由に視聴できるように準備している。
本川委員長は、学力向上に授業改善は不可欠とし、そのためには多くの授業を見ることの重要性を訴えた。50分間の授業を1日に何本も視聴することは難しいが、10分程度にポイントを絞ってコンパクトにすることで、より多くの授業視聴が可能になると強調。今後は、委員以外の多くの授業実践が共有され、気軽に視聴し合うことで授業改善につながっていくことに期待を寄せた。
(市町村 2021-10-05付)
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