紋別市教委 全国学力調査結果・速報版 小学国語 全道平均超 中学国語 平均値との差縮小(市町村 2021-09-30付)
【網走発】紋別市教委は、本年度全国学力・学習状況調査結果(速報版)を公表した。小学校では、国語の平均正答率が全道平均を上回る64%、算数でも全道平均並みの結果となった。市教委は「調査開始以降、最も全国平均との差が縮まった」としている。各教科・領域ごとの詳細や質問紙調査の結果は、年内の公表を目指し分析を進めている。
本年度の調査は、小学校6校の6年生111人、中学校3校の3年生118人(国語は117人)を対象に実施した。
市教委は、速報版として各教科の平均正答率を公表。
小学校は、国語で全道平均を上回る64%に。算数も67%で、全道平均並みとなった。
中学校は、国語で59%、数学で46%となった。全国、全道平均との差をみると、国語はいずれも5ポイント程度低い。令和元年度の結果(全国比8・4ポイント、全道比7・7ポイント)と比較すると、差が縮まった。
一方、数学は全国比11ポイント程度、全道比9ポイント程度で、元年度(全国比9・0ポイント、全道比7・2ポイント)と比べ差が広がる結果となった。
市教委は、子ども夢UPプラン事業、教育向上プロジェクト事業などを通して、教育環境の整備、校内研究の促進および学校間連携などを進めている。引き続きこれらの取組を推進するとともに、「調査結果を詳細に分析し、学校における授業改善や検証改善サイクルの確立に生かしていく」としている。
◆読解力と表現力に課題 総合教育会議で調査結果協議
紋別市教委は16日、市役所で開かれた第4回総合教育会議で、令和3年度全国学力・学習状況調査結果について協議を行った。
はじめに、市教委担当者が調査結果の概要について説明。
調査問題の傾向として、長文や図・グラフなどの様々な情報を読み取る必要があることを示し、「読解力が非常に重要というメッセージが込められている」と述べた。
教育向上プロジェクト学力部会の協議の中で、読解力の中でも「何を問われているか、問いの意図を読み取ること」「情報の多い問題や資料から、必要な情報をみつけること」が苦手な児童生徒が多い傾向が明らかになったことを紹介。また、「自分の考えを表現する」「与えられた条件を満たして書く」など、「問題解決能力のベースとなる表現力が弱いことが分かった」と述べた。
それを踏まえ、「こうした課題をしっかりと押さえ、教育に反映していくことが紋別市の子どもの生きる力や地域の未来につながっていくのでは」と話した。
出席者からは「これまでも学力向上の取組をしてこなかったというわけではないと思うが、ここ数年で結果が出ているということは、ようやく取組がかみ合うようになってきたのではないか」などと評価する声が寄せられた。
堀籠康行教育長は「自信をもつ、自己肯定感を高くするといったことは学力の向上につながる。保護者や周りの人が認め、正当に評価することで子どもたちの自信になる。褒めて伸ばしてほしい」と呼びかけた。
(市町村 2021-09-30付)
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