福島町教委が福島商業高を支援　端末導入へ機材貸与　来年度当初予算計上へ準備

（市町村 2021-09-21付）

　【函館発】福島町教委は、福島商業高校（太田和浩校長）における１人１台端末導入に当たり、機材貸与を検討している。全国からの生徒募集に向けた取組の一環で、卒業時には生徒に授与する方針。小野寺則之教育長は「高校の魅力化につなげたい」と話し、来年度の当初予算計上に向け準備を進めている。

　同校の本年度入学者数は１１人。道の地域連携特例校の基準である２年連続で１０人以上の入学者を満たしたものの、来年度以降、中学校の生徒数の減少が見込まれるため、依然として厳しい状況にある。

　このため町は、高校の在り方に関する協議会を設置し、対策を検討。小・中学校の共同調理場を活用した生徒への給食無償提供や、地域学習を教育課程に取り入れるなど魅力ある高校づくりを推進。

　また、全道、全国からの生徒募集に向け、寮として青少年交流センターの整備も決定した。

　全国募集の一環に向け、来年度から高校で実施する１人１台端末の導入に当たっては、１年次に端末を提供することを検討。卒業時には生徒が個人で活用できるよう、授与することを計画している。

　現在、町内の小・中学校ではｉＰａｄを活用しているが、商業科を設ける同校では、キーボードのある端末を望む声が多く寄せられているため、クロームブックの導入を検討。町は国の地方創生交付金を活用し、来年度に予算計上する考えを示している。

　小野寺教育長は「建設する寮や町内の公共施設におけるネットワーク環境の整備も進めている。全国からの生徒募集に向け、高校の魅力化につなげたい」と話している。

(市町村 2021-09-21付)