石狩市教委　小・中校則の見直しで通知　具体的手順など例示　大幅改訂の際は保護者説明を

（市町村 2021-09-06付）

　石狩市教委は８月３０日、小・中学校における校則の積極的な見直しに関する通知を発出した。生徒総会や学級審議の設定など、児童生徒が主体的に意見でき、定期的な見直しを図ることができる具体的な手順を例示。大幅な改訂などが見込まれる場合は、ＰＴＡ役員会等での保護者への説明を行うよう明記した。

　文部科学省は令和元年１２月および３年６月、校則の見直しや児童生徒とのかかわりに関する通知を発出。児童生徒が校則を自分のものとしてとらえ、自主的に守るよう指導すること、校則の内容や必要性について児童生徒と保護者が共通理解を図る重要性を示した。

　これを踏まえ、市教委は、社会情勢の変化が大きい現代において、定期的に校則を見直すための基本的な考え方を取りまとめた。

　見直しに当たり、時期および手順を明文化。児童生徒が校則について考える機会を設けたり、保護者の意見を聴取したりするなどの取組を学校に要請した。

　また、見直しの具体的な手順例を体系図で整理した。前後期生徒総会で改正を希望する意見が上がった場合、児童生徒による生活委員会が意見を検討し、改正案を作成。職員会議で可決された場合は学級審議を経て、年度末生徒総会で全校生徒の総意を確認する。職員全体が内容を把握した上で、ＰＴＡ役員や保護者に説明後、新年度から施行する。

　制服変更や大幅な改訂など、保護者の負担になり得る内容は、必ずＰＴＡ役員会で確認を行うことを明示。新入生準備に影響のある内容の場合は、入学説明会で事前に伝えられるよう、職員会議での検討時期を早めるよう求めた。

　いずれも、生徒や保護者から意見収集する場面等は、学校の実情に応じて設定するとした。

　校則および見直しの時期や手順は、学校のホームページに掲載し、保護者や地域への周知を図る。児童生徒や保護者から校則の内容に関する説明を求められたときは、学校として誠実に応答するよう明記した。

　市教委は、必要に応じて各校の取組を支援していく。

(市町村 2021-09-06付)