名寄で統合・魅力化推進委合同会議 高校生が市民らと対話 新設校のコンセプト考案(市町村 2021-09-13付)
両行の生徒や教職員、地域住民ら62人が参加した
【旭川発】名寄市内の駅前交流プラザよろーなで8月上旬、第1回統合推進委員会・市内高校魅力化推進委員会合同拡大会議が開かれた。令和5年度に名寄高校(鈴木究校長)と名寄産業高校(坂野裕悦校長)を再編し設置される新設校について、市民と生徒、高校教職員など関係者が一堂に会して対話。市内唯一となる高校のコンセプトを共に考えるため、それぞれの立場から活発に意見を交わした。
5年度に両校の再編が決まっている新設校は、普通科4学級、情報技術科1学級の5間口で、両学科に単位制を導入。名寄高の校舎を使用し、工業棟の増築を予定している。
これまで市では、両校の教職員による統合推進委員会を中心に統合への準備を進めてきたほか、市民らによる市内高校魅力化推進委員会が魅力ある学校づくりに向けた提案や地域への発信などを行ってきた。また、高校魅力化コーディネーターの黒井理恵さんが2つの組織の橋渡しとなり、連携や情報共有を図っている。
合同拡大会議は、統合推進委員会が主催。新設校のコンセプトや教育課程などについて、地域住民や現役高校生など関係者が共に考える機会とした。また、生徒が当事者として様々な人と対話することで、課題解決に向かう力を育成することをねらった。
皮切りとなる8月4日には、統合推進委員会と有志の教職員35人、魅力化推進委員会委員14人、両校の生徒13人の計62人が参加。高校魅力化コーディネーターの黒井さんが進行し、アシスタントとして名寄市立大学の学生3人が協力した。
はじめに、名寄高の鈴木校長が趣旨を説明。協議の参考に、現代に求められる教育の在り方や北海道・名寄市の教育目標などを示した。
続いて、黒井さんをファシリテーターに、対話形式の協議を展開。黒井さんは「新設校のコンセプトは、今ここにいる皆さんがつくっていくもの。この場にいることを誇りに感じて、名寄の未来を一緒につくっていこう」と呼びかけた。
グループ替えを繰り返すワールド・カフェ方式を採用し、リラックスした雰囲気の中で、感じていることや価値観を共感的に交流。「毎日や人生をより楽しく、充実させてくれる力や考え方・価値観にはどんなものがあるか」「20年後の社会で社会から求められる人材になるために必要な能力・価値観はどんなものか」といった様々なテーマからコンセプトに迫っていった。
生徒からは、「仲間をつくることや、人との出会いによって価値観を広げていくことが大切」との意見や、人とのかかわりや仲間・友達などのキーワードが多く挙がるなど、大人に囲まれながらも自分の考えをしっかりと伝えていた。
今後、今月17日に第2回会議を実施。生徒とともに、今回上がったキーワードを踏まえてスクールポリシーを考える。第3回では、両校長による説明をもとに、教育課程や特色ある教育活動について協議する予定。
(市町村 2021-09-13付)
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