上川町と小樽商大　連携協定締結　上川高を軸に教育振興　高大連携し学習・進学支援

（市町村 2021-10-14付）

左から穴沢学長、佐藤町長、塚原代表

　【旭川発】上川町と小樽商科大学（穴沢眞学長）は１０日、町内のかみんぐホールで連携協定調印式とコンソーシアム上川設立式を行った。大学がもつノウハウや人材、ネットワークなどを活用し、上川高校を軸としたキャリア支援や学習支援、雇用・進学支援などの高大連携を推進。町内で高等教育にふれる機会を創出することで、地域全体の教育の魅力を高めていく。

　町は、町内唯一の高校・上川高の魅力を高め、地域とのつながりを深めることをねらった魅力向上プロジェクトに取り組むなど、町全体の地域教育の魅力向上を図るまちづくりを進めている。

　一方、小樽商大は、地域自治体や企業、学校との協力のもと、オンライン・対面の講義を組み合わせることで、同大の教育を本道すべての市町村に届け、道内で高等教育にふれる機会がない人をゼロにすることを目的とした「ユニバーサル・ユニバーシティ構想」を展開。また、社会人に向けたリカレント教育を通じ、地域での新たな学びの機会を創出している。

　町が目指す「自然と調和した未来」の実現と、同大の「ユニバーサル・ユニバーシティ構想」の実現のため、包括連携協定を締結。同大が同構想において地方自治体と連携協定を締結するのは今回初めてとなる。

　①地域づくり・まちづくりの推進②産業振興や観光振興など地域経済の発展③環境の保全および防災対策の推進④教育・文化の振興、生涯学習の推進⑤住民との協働の推進⑥地域の国際化・国際交流の推進⑦職員の交流・学生の受け入れ⑧その他―に関する８分野で連携する。

　同大がもつノウハウや人材、ネットワークなどを活用し、上川高との高大連携を推進。同校の魅力向上、さらには地域教育全体の魅力向上に取り組むことで、教育の力で持続可能な地域社会を構築する。

　また、両者の事業を円滑に進めるため、「コンソーシアム上川」を設立。上川大雪酒造地方創生コンサルティング＝を代表機関に、町と同大で構成し、今後は趣旨に賛同する町内外の企業・個人へと支援の輪を広げていく。

　具体的な支援内容では、人的支援として、企業からの人材派遣・就職相談・企業説明会などのキャリア支援や、大学進学サポート・出前講座の実施などの学習支援を実施。

　また、町内で働きながら同大に進学するための雇用・進学支援を行う。

　１０日の調印式・コンソーシアム上川設立式では、佐藤芳治町長と同大の穴沢学長、江頭進理事副学長、コンソーシアム上川の塚原敏夫代表（上川大雪酒造グループ代表）が出席し、協定書を取り交わした。

(市町村 2021-10-14付)